酵素ってホントに必要な栄養素なのかな?
僕たちの生活になくてはならない、酵素。でも、「どうして食事で摂れないんだろう?」と思うことはありませんか?
だって昔の人たちは、サプリメントやドリンクで酵素を補充なんてしていなかったはずです。今の僕たちは、単に甘えているだけなのでしょうか。いやいや、決してそうではないはずです。
確かに、昔とは違う食生活が、僕たちの酵素不足を起こす大きな原因になっているのは、うすうす気づくところではありますね。
戦後の日本は、いろいろなものを欧米から学び取り入れてきました。そのひとつが、栄養に関する知識です。僕たちが生きていく上で必要な栄養素は、炭水化物、タンパク質、脂肪の三大栄養素だ、というアレですね。
その後、これだけではダメだということで、ビタミン、ミネラルが加わって五大栄養素になりました。そしてさらに、消化のためにと食物繊維が新たに加わり、今や六大栄養素になっています。
でも、よく考えてみてください。これで済むなら、酵素っていらないですよね。でも、いるのです。酵素といえば、消化酵素ばかりが脚光を浴びていますが、実際には、呼吸をしたり、筋肉を動かしたりするときにも酵素は必要です。
酵素がなければ、生きることができません。
酵素は、みんなで仕事するのが大好き
酵素は、意外と一人ぼっちが嫌いです。酵素はそれ自体が主役のように働くのではなく、ビタミンやミネラルの仕事をサポートする役目を担います。
逆に言えば、いくらビタミンやミネラルなどを摂取できても、酵素が一緒でないと効果はありません。酵素のサポートは不可欠なのです。酵素あってのビタミンやミネラルと言われているほどです。酵素はサポートをしているのですが、今や酵素の働きをビタミンやミネラルがサポートしていると言われるようにまでなっています。
酵素は、ミネラルの周りにタンパク質がくっついたものです。核になっているミネラルと巻きついているタンパク質によって、いろいろな種類ができます。しかし残念ながら、それぞれにひとつの仕事しかできないようになっています。
酵素は3,000種類あると言われていますが、これは言い換えれば、3,000種類の仕事ができるということでもあります。ただし、そのためには3,000種類が体内になければなりません。
例えば、デンプンを分解したいならアミラーゼ、タンパク質を分解したいならプロテアーゼという酵素が必要です。アミラーゼでタンパク質は分解できませんので。
酵素の困った特徴が、食事でとりにくい原因
酵素の特徴と言えば、熱に弱い点が挙げられます。もともと、タンパク質でできている酵素は熱を与えると変形してしまい、酵素でいられなくなります。酵素が耐えられる温度は50度程度、高くても70度くらいだと言われています。
この性質が何を意味するかと言えば、調理ができないということになるのです。食べ物を加熱すると、酵素の働きがなくなります。つまり、食物から直接酵素を摂取するためには、加熱していない生の商品を摂るようにしなければなりません。
生のもの以外でいえば、発酵食品です。味噌や納豆といった発酵食品にも、酵素が豊富に含まれています。これらはある程度分解されているので、体内に取り込みやすい食品と言えます。
酵素を食事でとるには努力がいる?
普段の食事から酵素を摂る方法としてはまず、野菜や果物を生で食べることですね。これは手軽です。しかし、旬のものでなければ、含まれている酵素はどうしても少なくなってしまうという問題もあります。旬のものには、やはり酵素が多く含まれていますので。
また、酵素を摂るためだからといって、生野菜ばかりを食べるわけにはいきません。例えば、夏にキュウリを食べると身体が冷やされて酵素も多量に摂取できますが、冬に食べると身体を冷やし過ぎてしまいます。やはり旬の野菜を選ぶことが大切ですね。
果物に関しては、朝に摂るよう心掛けましょう。朝は排出の時間なので、消化の良いものを選ぶことで、あまり時間をかけずに栄養を吸収することにつながります。反対に夜に果物を食べ過ぎると、果物の果糖が脂肪に変わり、体内に脂肪が増えてしまいます。
刺身は、活きたものをさばいて食べるのであればいいですが、一度冷凍されたものは、酵素が壊れているので、酵素はとれないと言われています。
このように考えていくと、普段の生活で、生のものを上手にとって酵素を摂取しようとするのは、僕たちには至難の業ですね。やっぱり、発酵食品に頼りましょう。
発酵食品に関してより深く掘り下げた記事としては、「あなたに日常的に摂ってほしい発酵食品の3つの効能」に書かれていますので、そちらもぜひ参考にしてみてくださいね。
それでは今日も健康ライフ、満喫しましょう!