お米のおいしい季節がやってきましたね！
この時期になると、おいしいお米にシンプルなおかず、そして愛する味噌汁があれば、それだけで幸せな食卓だと感じられます。特に新米を炊き立てで食べると、なんとも言えない甘さと香りがあり、それだけで食欲が加速してしまいますよね。
……いかんいかん。これじゃ、いま目指しているダンディーかつスマートな親父街道から外れてしまう！
とは言いつつ、新米もひとつの「旬」です。おいしくいただけるときに食べるのが、食物に対して“敬意を払う”ことだと僕は思っています。
ところで、「新米」と聞くと、真っ白でつやっつやなご飯をイメージしますよね。いわゆる「白米」、つまり、脱穀してまわりについている籾殻を取り除いた状態です。脱穀する前の米は、「玄米」と呼ばれています。
玄米だけで米を炊くと、炊き上がりはやや黄色がかった色味になります。食感も白米よりも固めな仕上がりになるので、人によっては「玄米って苦手……」なんて声も多いですよね。
ですが、最近の健康ブームもあいまって、玄米の健康パワーに注目が集まっています。「玄米は体に良い！美容にも良い！健康に良い！」と話題になり、今では「玄米＝完全栄養食」なんて説も、インターネットを中心に出まわっています。
そこで今回は、そもそもなぜ「玄米」は「白米」より身体に良いと言われているのか？ その理由について、徹底的にお伝えしたいと思います。皆さんは、白米派ですか？それとも、玄米派ですか？
玄米の魅力1 「栄養価の高さ」
玄米の最大の魅力は、その栄養価の高さにあります。
白米と比較すると、玄米にはビタミン・ミネラル・食物繊維が豊富に含まれています。白米の場合は脱穀する際に、栄養価がつまっている籾殻とその内側を食べやすくするために削ってしまうからです。
対して玄米は、言わば米のありのままの姿になるわけです。自然のままの状態なので、籾の内側に含まれる栄養素が失われず、高い栄養素を維持できるということです。
これら各種ビタミン類やミネラル成分は、人間が健康な体を保つためには欠かせない栄養素なので、玄米は「完全栄養食」とも呼ばれているのです。
玄米の魅力2 「デトックス作用」
白米にはなく、玄米が持つ魅力に、強いデトックス作用があります。
先ほどもお伝えしたとおり、簡単に言えば、玄米は籾殻付きの生米です。一方、玄米から白米に精米するときには、強制的に失われてしまうものがあります。そのひとつに、「胚芽」が挙げられます。
胚芽の中には、ビタミンEやビタミンB1といった栄養素が含まれています。フチン酸という成分も含まれていて、この成分が強力なデトックス作用を持っていると言われています。
最近は、この胚芽に注目した「胚芽米」というものも販売されていますが、栄養面では、玄米が群を抜いてトップになります。
食物繊維も豊富に含んでいるので、フチン酸＋食物繊維でお腹がすっきりデトックス！ ただし、玄米は一般的な白米よりも水分を吸いにくく、胃腸で消化する際にはやや負担がかかります。玄米を炊き上げるときは、洗って半日ほど水に浸して炊くようにしましょう。
デトックスといえば、ぜひこちらの記事も参考になさってくださいね。
玄米の魅力3 「アンチエイジング作用」
アンチエイジングといえば、特に女性の皆さんにとっては興味のあるキーワードかと思います。アンチエイジング＝見た目年齢を若く見せることと思ってしまいがちですが、もっと重要なのは、血管や内臓のアンチエイジングです。
――そう、人間は見た目よりも、内臓や血管が若ければ、いつまでも健康な体をキープできるのです。しかも、僕が今まで仕事で出会った人たちに共通して言えることとして、若々しく輝いている人たちは、みなさん健康な体でいきいきしているんですよね。
まさに元気ハツラツ！
さて、話を玄米に戻しましょう。
先ほども紹介した胚芽の部分には、多量のビタミンが含まれています。また、“米ぬか”になる部分にはリノール酸という成分が含まれています。このリノール酸には、血行を改善して動脈硬化を予防する働きがあります。
さらに、玄米の中には、貴重なセレニウムというミネラル成分も含まれます。セレニウムには髪を黒く保つ作用があると言われており、実際に玄米を食べている人の中には、高齢の女性でも髪がふさふさ・黒々と光っている人も多くいます。
もちろん、玄米の見た目や食べ応えを白米と比較すると、どうしても艶やかさは少なくなるし、食感が固めになります。
精米すると消える、米独特の香りが苦手という人も多いですよね。それでも玄米は、白米にすると失われてしまう栄養素を全て体に取り込むことができます。だからこそ体に良いと言われ、粗食を心がけている人たちを中心に、世界中から注目を集めているのです。
