木々が色づく秋も過ぎ去り、すっかり冬になりましたね。今回は、この時期になると悩むことが多い「肌トラブル」の回避策について考えたいと思います。
乾燥した環境では体調を崩しやすい人が多いように、肌もまた、今のような季節には弱りがちですよね。
毎日のスキンケアを丁寧に行っている人でも、この時期にはどうしても肌のコンディションが落ちて悩んでしまう、という声もよく耳にします。
人間の体はうまくできているもので、例えば喉が渇いたな~なんて思うと、自然に水やお茶といった水分を口から補給しますよね。
ここで、「喉が渇いたな~とりあえずビール!」なんて思った人は、間違いなく僕と同じ“飲兵衛(のんべえ)”ですね。しかし、肌が乾燥しても「肌が乾いたな~何か飲もう」とは、なかなかなりませんよね。
そこで、特に冬にかけておすすめの、保湿力を格段にUPさせる3つのメニューを紹介します。
Step1 【補う】
まずはStep1。
人間の肌の構成は、ざっくりと表皮・真皮・皮下組織の3つに分けられます。
僕たちが手で触れている部分は「表皮」となり、さらに表皮の一番外側に角質層があります。「肌が荒れたな~」と感じているときは、この角質層がダメージを受けて肌トラブルを引き起こしている状態ですね。
詳しく説明すると、角質層は「皮脂膜」「NMF」「細胞間脂質」という3つの組織から構成され、これら組織によって肌の潤いが守られています。
つまり、皮脂膜・NMF・細胞間脂質のバランスが取れている状態であれば、肌トラブルも少なく、もっちり肌をキープすることができるのです。
では、実際のスキンケア方法に移りましょう。
Step1は【補う】です。洗顔や入浴――女性の方でしたらメイク直しシートなどを使って、顔を拭いて再度化粧をするなんてことも多いですよね。
洗顔や入浴時に、石鹸や洗顔フォーム、メイク落としなどできっちりと汚れを落とすことは、スキンケアの基本中の基本として紹介されています。
しかし、きっちりと汚れを落としたときに、肌にとっては大切な水分や皮脂まで洗い流しちゃっていることも実は多いのです!
入浴中に顔や体をキレイに洗って浴室を出ると、なんだか肌がつっぱっているように感じたことはありませんか? これは体の洗いすぎが原因で、このように肌表面の角質層を傷つけているケースが最近増えています。
スキンケアの本当の基本は、「洗った分だけ補う」です。
ですので、洗顔後や入浴後は、水分や失われた栄養分をすばやく肌に補給してあげることが、保湿力アップのために必要となります。
余談ですが、値段が高い化粧水や乳液などを、もったいないからとチビチビと使っていて、肌トラブルを起こす人って多いですよ。保湿力アップのためには、化粧水などの基礎化粧品は、たーっぷりと肌に含ませましょう。
Step2 【保つ】
Step2は【保つ】がキーワードになります。
Step1では、洗顔や入浴などで失われた肌の水分を、たっぷりと補うことの重要性をお伝えしました。Step2では、補った水分をいかに肌に“保つ”かが重要なポイントとなります。
皆さんご存知の通り、水は自然と蒸発するものですよね。過去を振り返ると、小学校高学年で「気化」という言葉を勉強したのではないでしょうか。
つまり、水は熱さなくても、その温度なりに自然と気化をします。「水の蒸発」と言うと、沸騰したお湯が水蒸気を上げているイメージが強いですが、目に見えなくても自然と気化しているのです。
さあ、肌に話を戻しましょう。
空気に直接触れることが多い肌の表面(角質層ですね!)に含まれる水分も、自然と、ごく少量ずつですが、気化している状態にあります。補った水分がどんどん蒸発しているイメージですね。
水分を蒸発させないためには、肌表面を守らなければなりません。となると、大切になるのが、乳液やクリームといった油分補給です。
コップにたっぷりの水をいれ、サラダ油などをスポイトで1~2滴ほどたらしてみると、油がコップの上で膜を作りますよね。肌でも同じ現象が起こるのです。この原理を利用して、肌の水分を【保つ】ことがポイントになります。
Step3 【守る】
Step3は【守る】です。
Step1で水分を【補い】、Step2では補給した水分を蒸発しないように【保つ】ことがポイントと説明しました。
最後のポイントは、ずばり【守る】です。
Step1と2では、肌の外側からのスキンケア方法について注目しましたが、Step3では「体の中からキレイになる」ことがとっても大切になります。
肌の保湿力が低下してしまう原因ですが、角質層の水分不足や皮脂の分泌不足、天然保湿因子の量などが少なくなることが大きな要因と言えます。そこで、毎日の食事が、保湿力アップのポイントになるのです。
まずは、肌にとって重要な「セラミド」という成分を多く食事に取り入れましょう。
セラミドが多く含まれる食品は、ずばり「こんにゃく」です。……意外でしたか?
こんにゃくと言えば、煮物に入っていても美味しいですし、寒いシーズンでしたらおでんに入っているのも最高。さらに、デザートにこんにゃくゼリーをチョイスすると、セラミドは十分に摂取できますよ。
他にも、大豆やほうれん草、ひじきや黒ゴマにも、セラミドは豊富に含まれています。なので僕は、毎日の食事に「ひじきと大豆とこんにゃくを炊いたもの」や「ほうれん草のおひたし」を加えることをおすすめしたいです。
体の外から行うスキンケアと、体の中からのアプローチ。この3ステップで、肌の保湿力は格段にアップします! 肌の乾燥が気になる人はぜひ、この3ステップを実践してみてくださいね。
補足ですが、合わせてできるお気楽肌ケアの方法「お顔のマッサージしてますか?1日5分で美肌を作る方法」も、過去に人気記事になっています。こちらもぜひ読んでみてくださいね!