冷え性にはタイプがあります
一口に「冷え性」と言っても、実はいろいろなタイプがあるのをご存知ですか?
手足が冷たくなったり、冷房のきいた室内にいると体調が悪くなったりと症状もさまざまですし、手先が温かいのにも関わらず冷え性を持っている人もいます。
冷え症には大きく分けて、皮膚の温度が上昇するタイプと、低下するタイプがあります。一般的に、僕たちが「冷え症」と認識しているのは、「皮膚と温度が低下するタイプ」の冷え症です。
このタイプにも、手先が冷える末梢血管収縮型冷え性、下半身全体が冷える内臓温度低下型冷え性、低血圧や貧血になる循環不良型冷え性、そして、セルライトが邪魔をしているセルライト型冷え性の、5つの分類があります。
「冷え性」と簡単に言っても、いろいろなタイプがありますね。実に興味深いものです。
内臓温度低下型冷え症って?
内臓が冷えてしまうタイプの冷え性は、みぞおちあたりの温度が、下腹周辺の温度に比べて低くなります。これは、下腹部に鬱血を起こし、血液量が多くなっているためだと言われています。結果、みぞおちあたりの温度が下がってしまい、冷えを感じるのです。
このタイプの冷え性は、特に女性に多く見られるものであると言われています。
女性の場合は骨盤内臓器が複雑なため、鬱血を起こしやすいという特徴があります。そのため、腰から下にかけての部分が冷えやすいのです。「足腰がいつも冷えてしまう」という女性の原因は、まさにこれ!
他方、男性の場合は、腎臓や泌尿器系の病気になりやすいと言われています。
普段の生活で内臓が冷えてしまう原因と対策
冷えの原因の大きなものとしてあげられるのが、ストレスです。
「ストレスが原因か……よし! ストレスゼロの生活を目指すぞー!」
――と意気込んでみたものの、現代社会において、まったくのストレスゼロ生活というのは無理に近いですよね。残念ながら、僕たちが日常生活を送るうえでは、ストレスは切っても切れない関係になってしまいました。
少しだけ話がそれますが、悲しいことや辛いことだけでなく、嬉しいことや幸せなことでも実は人間はストレスを感じます。近親者の死亡で感じるストレスと、自分自身が結婚、女性であれば出産したときに感じるストレス指数は、ほぼ同様という説もありますね。
さて、話を戻しましょう。
ストレスや疲れがたまると血流が悪くなり、その結果、内臓が冷えてしまいます。また、普段から運動不足が習慣化してしまうと、筋力が落ちてきます。血液を体に送るための筋力不足が原因で、冷え性になる場合もあります。
加えて、エアコンや暖房器具などの存在によって、暑すぎたり寒すぎたりする環境は自律神経を乱しがち。すると血流の流れが悪くなり、内臓が冷えてしまいます。
最近では、ダイエットによる冷えも大きな問題になっているようです。バランスの良い食事を気にかけることは、冷えからの脱出の第一歩なのかもしれませんね。
冷えの対策としては、食事に大きな効果が期待できます。ダイレクトに内臓を冷やしかねない、冷たい食べ物や飲み物、カフェインが含まれた飲み物を減らしたり、控えたりするとのもいいですね。
冬であれば、冬野菜を手軽に摂ることもできます。体を冷やしてしまいがちな冬ですが、ここで一気に体質改善をするのも良い方法です。根菜類や生姜、唐辛子などは、体を温めてくれます。
合わせて、タンパク質もしっかりと摂りましょう。タンパク質不足も、冷えの原因となります。鳥のささみや胸肉など、良質タンパクを含むもの、もしくは豆腐、マグロの赤身など、低カロリー高タンパクなものは積極的に摂るようにするといいですね。
どのような食事がいいかについては、「消化を最大化する栄養素とそのメカニズム!正しい食事には何が含まれている?」でも紹介していますので、参考にしてみてください。