緑のある生活って憧れますよね。
緑……そう、観葉植物にしても家庭菜園にしても、身近な場所に植物があると心が落ち着くという人間の「心理」があるそうです。
僕は少し……いや、かなり欲張りな性格なので、緑を飾るのであれば、食べられるものが良いなんて考えてしまうタイプです(笑)
日本には家庭菜園の文化があるように、「土いじり」に対して抵抗感が少ない人も多いですよね。特に最近は種の品種も改良されて、ベランダなどの限られたスペースでも十分に栽培可能な種類も増えています。
そこで今回は、実はベランダで簡単に育てられる、3種類のおすすめハーブをご紹介します。注目したポイントは、育てやすさ・管理のしやすさ・食べやすさの3点です。
さあ、皆さんも、ベランダでハーブを育ててみませんか?
料理に使えて簡単な「バジル」
家庭菜園初心者でも簡単に栽培できて、さらに家庭内で使い道のあるハーブ……となると、僕はまず「バジル」をおすすめします。
ピザやパスタを食べるときに、「バジルソース」って聞いたことがありませんか? 鮮やかな緑色で、独特の風味がおいしいですよね。このバジルも、ベランダで簡単に育てることができます。
バジルを育てるためには、まず、プランターと土を準備します。家庭菜園に使う土としては、市販されている腐葉土などをはじめとする、肥料が混ざっている培養土で育てると手間なく、すくすくと成長します。
バジルは種の発芽率も高いので、3日間ほど水に浸しておくと、種から発芽します。発芽したら、プランターに植え替えましょう。
ひとつだけ注意したい点としては、花がつぼみをつけたら、すぐにむしるようにしましょう。バジルは葉の部分が食用で食べられるので、花に栄養を持っていかれないようにするために、つぼみの時点で剪定する必要があるのです。
上手に育てれば、バジルが食べ放題の状態まで育ち、さらにソースやドライハーブに加工すると、長期保存も可能。非常に優秀な、おすすめのハーブです。
ジャパニーズハーブの代表格「シソ」
その爽やかな風味は、四季を問わずさまざまな料理で活躍し、最近では美肌効果の高さからも注目を集めているジャパニーズハーブ。――それこそが、シソです。
シソにもさまざまな種類がありますが、初心者でも簡単に育てられるのが、「青じそ」と「赤じそ」です。よく「青じそと大葉って何が違うの?」という質問を受けますが、実は呼び方が違うだけで、いずれも同じものです。
ベランダなどで育てるときには、手ごろなサイズのプランターを準備します。底石に使う軽石や、肥料の含まれる培養土、そして、肝心のシソの種や苗を用意しましょう。
種を植えたら、1日1回ほど水をあげるようにします。温かい季節であれば1週間ほどで芽が出て、すくすくと成長します。大きくなった葉から取ると、新しい芽がどんどん出てきて葉っぱになるので、もりもり食べましょう。
シソに合うのは、やっぱり味噌! 白米でおにぎりを作って、すこーしだけ味噌を塗って焼いてみてください。風味豊かな、焼きおにぎりの完成です。シソをまいて食べれば、風味も豊かになっておいしいですよ。
過去には、おにぎりと一緒に食べたいレシピも紹介しているので、おかずの参考にしてみてくださいね。
ベランダ栽培では優秀な「ミント」
ハーブと言えばこれ! ――というほどに日本では人気の高い「ミント」も、ベランダでの栽培に適しています。日本では「ハッカ」という名前でも有名ですね。独特な清涼感のある香りと味は、夏場を中心に人気を集めています。
これまでに紹介したバジルやシソと同様に、プランターに底石を敷いて土をつめ、種をまいたあとは基本的に放置するだけで、すくすくと成長します。
葉っぱが1~2cmほどに育つと、収穫して食べることができます。そのまま食べるのでしたら、葉が柔らかく、小ぶりな時期に収穫したものがおいしいですよ。
モヒートやハーブティーなどの飲用で使うときには、もう少し葉っぱが大きく成長するのを待っても大丈夫です。写真はスペアミントですが、ペパーミントの育て方も同じなので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ベランダでハーブを育てるときの注意点は?
今回紹介した3つのハーブは、いずれも害虫がつきにくく、初心者でも簡単にベランダ栽培ができるものです。いずれも水はけをよくするため、プランターの底石に軽石などを敷き、培養土を利用すれば、簡単に育てることができますよ。
マンションのベランダなどの共用部分で育てるときには、害虫対策も忘れずに。特に水がたまりやすい場所には、ボウフラ(蚊の幼虫)など人に害を加える虫がやってきます。
しかも、ハーブには繁殖力が強いという特徴もあります。特に「ミント」などは、プランターで囲われていない土の部分に生えてしまうと、異常なまでの繁殖力を発揮してしまい、庭の土を入れ替えないと完全除去が難しい、「害草」としても有名です。
周囲に迷惑をかけないよう、ベランダでハーブを育てるときには、プランター内から種などが出ないようにする工夫も大切となります。注意しましょう。