産後便秘はなぜ起こる?
「女性にしかわからない悩みもある。」
産後に、便秘や痔の症状に悩まされているという人は少なくありません。
これには、考えられる共通の原因があります。
産後に便秘になってしまうのは、なによりも産後の水分不足が原因です。
産後に始まるものと言えば、数多くの女性が経験するのが「授乳」です。赤ちゃんにとってはとても重要な授乳ですが、一方で母体のほうは水分不足を起こすきっかけとなりかねないもの。
産後の女性の体は、赤ちゃんに与える母乳を作るためにたくさんの水分を使います。それによって、便を柔らかくするための水分も母乳に持っていってしまうのです。
結果、体内が水不足になり、便が固くなることで便秘が引き起こされるわけです。さらに無理やり便を排出するために「いきむ」ことで、痔に発展してしまった……なんて、悲しい結末が待っていることもあります。
他にも、産後は会陰部の傷によって、一時期にトイレを我慢しなくてはいけないというケースもあります。必要に追われてトイレを我慢した結果ですが、それが便秘を引き起こすトリガーとなってしまう場合もあるのです。
産後便秘に効くオリーブオイル
産後便秘の解消方法ですが、とにかく水分を補給すればいいというわけではありません。それだけではなかなか便秘は解消されませんし、かと言って授乳期間中は薬を飲むのは避けたいところ。男性の僕ですが、その気持ちもなんとなくわかります。
そこでここでは、できるだけ薬に頼らずに、いくつかの食材で便秘を解消する方法をご紹介します。
まずは昔から伝わる方法として、「オリーブオイル」がおすすめです。
「授乳期間中にオイル類を摂取するの!?」なんて驚かれる女性もいるかもしれませんね。産後太りを気にしていたり、脂っこいものを控えているという人も多いですが、実はオリーブオイルには、女性にとって嬉しい効果がいくつもあります。
例えば、油には便の滑りを良くする働きがあります。しかし産後は、体重を戻すためにお肉などを控えている人も多く、油脂が体内に不足しているのです。油を控え過ぎた結果、便秘につながるというケースも珍しくはありません。
またオリーブオイルに含まれている「オレイン酸」という成分には、腸に刺激を与えて便通を良くする働きがあります。もちろん、硬い便を柔らかくしてくれる働きもあります。
便秘に効果的なオリーブオイルの摂取量は、1日大さじ2杯程度です。「オリーブオイルと言えば!」ということで、某イケメン男性俳優が出演する「MOCO’Sキッチン」を想像して、あまりたっぷり使い過ぎないように注意しましょうね(笑)
産後便秘に効くハチミツ
赤ちゃんにあげてはいけないと言われている「ハチミツ」も、生後間もないママが食べるぶんには問題ありません。
赤ちゃんにハチミツを与えてはいけない理由としては、ハチミツに含まれる「ボツリヌス菌」の存在があります。乳児はこの菌に対する抵抗力を持ち合わせていないのですが、成人女性であればハチミツ自体が一度体に吸収されますので、母乳に影響はありません。
なので、授乳中であっても安心して食べることができます。このハチミツに含まれている「グルコン酸」が、便秘に効くんですよね。
グルコン酸には、腸内の善玉菌を増やし、腸内環境を良くする働きがあります。その結果、排便が促進されるのです。また、ハチミツの保湿効果も、便を柔らかくするお手伝いをしてくれます。
産後便秘に効くリンゴ
最後におすすめするのが、便秘でなくても食べたい「リンゴ」です。
リンゴには、「ペクチン」が豊富に含まれています。ペクチンは腸内の善玉菌を増やしてくれるだけでなく、硬くなった便に水分を与える役目も担っています。
リンゴを食べるときには、できるだけ皮も一緒に食べるのがおすすめです。と言うのも、ペクチンは主にリンゴの皮に多く含まれているからです。消化のことを考えるとそのまま食べるよりも、すりおろしたり、リンゴジュースにしたりすると良いですね。
ママだけでなく、赤ちゃんも便秘気味の場合は、「新生児の便秘でお悩みなら、試してほしい4つの解消法」などが参考になるかと思います。ぜひチェックしてみてください。