冷え対策、何をしていますか
みなさんは「冷えとり」のために、どのようなことを実践していますか?
半身浴や靴下の重ね履き、防寒性能が高い機能性インナーを活用しているという人も多いのではないでしょうか。
けれど、何をやっても、どうしても改善されないしつこい冷え。実はそういったせっかくの冷え対策は、日々の食事によってなかったことにされているケースも中にはあるのです。
食材には、体を温めるものと体を冷やすものがあります。
ざくっと言えば、冬に旬を迎える寒冷地の食材には、体を温めるものが多いですね。逆に、夏が旬の食材や、南の暖かい地方が産地の食材には、体を冷やすものが多いようです。
また、根菜類や海藻類など、地面の中や海の中で生きているものは体を温めやすく、それ以外の野菜、肉、魚、果物などは体を冷やす傾向にあります。
とは言え、体を温める食材だけを食べていればいいというものでもありません。どのような理由にせよ、偏った食べ方はよくありませんからね。割合としては、食事全体の5%ほどは冷やす食材を摂るのがいいと言われています。
食事全体の5%……数値化したとは言え、なんともわかりにくい説明ですね。
なので、ひとつのプレートでイメージしてみましょう。「腹八部」に押さえたいので、全体量はプレートの80%ほど。そのなかで、5%ほど体を冷やす食材を取り入れてみます。
こうして毎日の食事を見直すことで、冷えとりは大きく効果を発揮するのです。
具体的に何を食べればいいの?
では、実際にどういった食材を食べれば良いのでしょうか?
まず肉類に関しては、ハム・鶏肉・豚肉・牛肉・シカ肉は体を温めてくれます。逆に、うさぎ・カモ・アヒルといった肉は体を冷やしてしまいます。カモと言えばすぐに鴨鍋が思い浮かびますが、うさぎやアヒルはそもそも食べる機会がないかもしれませんね。
魚介類で言えば、チョウザメ・ナマコ・ホタテの貝柱といったものは体を温めます。一方で冷やしてしまう食べ物としては、シジミ・はまぐり・サザエ・イカ・タコなどが挙げられます。お酒を嗜む人には、体を冷やす効果のある後者がおすすめできそうですね。
最後に野菜類は、とても見分けやすいという特徴があります。根ものなどの冬野菜は体を温め、夏野菜は体を冷やします。より具体的には、玉ねぎ・にら・ニンジン・とうもろこし・ゴボウは体を温め、キュウリやレタス・トマトは体を冷やす食材となります。
冷えとり食材の効果
冷えとり食材を摂ると、どうして体が温かくなるのでしょうか?
その理由のひとつには、体内の血液の巡りを良くする効果が挙げられます。
ナッツやにら・ねぎ・アボガドなどは、血液をぐんぐん巡らせて体を温めてくれる食材です。特にビタミンEは血液の流れを促すと共に、ホルモンのバランスを整えてもくれるので、効果てきめんです。
体を温める食材はそのまま食べてもいいですが、発酵食品にすることでさらに効果が高まるものもあります。
甘酒やみそ、キムチ・納豆・ヨーグルトといった発酵食品には、乳酸菌や麹菌などの腸に有用な菌が豊富に含まれているため、腸の働きそのものを活性化させる作用があります。腸の運動量が高まると全身の代謝も上がり、熱を生み出す力が増えてきます。それが、冷えの改善につながるのです。
また、香辛料の中には、発汗して熱を生み出すものもあります。トウガラシ・カレー粉・胡椒・生姜などの体を温めるスパイス類は、食事にも合わせやすいのでおすすめです。ただし、汗をかきすぎると逆に熱が奪われてしまいますので、注意が必要です。
まだまだ寒さが続くこの季節。冷えをさらに悪化させることのないよう、まずは食生活を見直してみませんか?
冷えに関しては、過去の記事「冷え性に悩む女性が気付いていない3つの原因」でも触れていますので、ぜひ参考にしてみてください。