塩麹ブームの火付け役は誰?
僕の記憶が正しければ、塩麹がブームになったのは2011年頃。
今からもう5年も前なんですよねー、懐かしい。
調味料は塩麹しかないと言わんばかりに、なんでもかんでも塩麹味づくしでした。今はブームも少し落ち着いてきたようですが、冷静さを取り戻しただけで、いまだに塩麹の流行は続いています。
塩麹の火付け役と言われているのは、九州・大分県の麹屋さんです。日本古来の食材として親しまれてきた麹ですが、近年は洋食文化の勢いに負け、年々需要が減っていました。そこで、塩のかわりに塩麹を使おうという苦肉の策で、麹を調味料化したのです。
食材と言われると敬遠される麹も、調味料と言われると、どうにかアイデア料理やオリジナル料理を生み出せないものかと思ってしまいますよね。料理研究家と呼ばれる人たちも、主婦の人たちも、こぞって塩麹を使ったオリジナルレシピを出すようになりました。
この流行が広まるに至るまでには、インターネットも一役買っています。サイトに投稿されたレシピやレビューによって、塩麹の評判は口コミでどんどん広がっていきました。
麹の魅力にはまってしまった
味噌や醤油、みりんなど日本伝統の調味料を作るのに欠かせない麹も、このブームが巻き起こる前までは、その存在感は薄かったように思います。まず日常生活の中で、麹がピックアップされることってほとんどなかったですよね。
そもそも「麹」とは、蒸した米や麦に麹菌を繁殖させたものを指します。
ブームが継続中の甘酒も、麹からできた“飲む点滴”。
それほど麹を含む食品は、栄養も満点ということですね。
少し横道にそれますが、見た目が似ていることから、甘酒と白酒の違いがわからないという人も多くいます。ひな祭りで出されるのが白酒ですね。白酒はアルコールを含んだお酒ですが、甘酒はお酒ではありません。
さあ、麹の話に戻りましょう。麹からは味噌などの調味料も意外と簡単に作れますし、塩麹もいろいろな料理に活用することができます。
どうして簡単に作れるかと言えば、「漬けるだけ」が基本だからです。家庭では、塩麹に野菜や肉を漬けて焼くだけ。レシピの本もたくさん出ていますが、基本塩麹は「漬けるだけ」のような気がしませんか?
麹を使った料理をしていたら、あら? 美肌!
麹に限らず、味噌などの発酵食品が健康や美容に良いということは、過去にもたびたび紹介してきました。
麹に含まれる消化酵素は、タンパク質やでんぷんを分解してアミノ酸や糖を生成します。アミノ酸や糖は消化吸収を促してくれるだけでなく、肌・皮膚を作るのを助けるため、美肌効果も得られます。
とことんはまってしまう人は、麹を毎日摂っても、嫌にならないようです。簡単に使えるだけでなく、おいしいのもまた魅力ですよね。麹にはまった結果、「どうしてそんなに肌がきれいなの?」とクラス会や同窓会で聞かれてしまう……なんてこともあるかも!?