全国にある「美肌温泉」の、湯の効果って?
普段は肌に自信がない人も、温泉から出た後の肌は、どこかきれいだと感じる人も多いのではないでしょうか。……でも、これって、本当に効果があるんだろうか?
実は、科学的にちゃんと効果が実証されています。
しかもほとんどの泉質で、一定の美肌効果が「ある」と言われています。ですから、北は北海道から南は九州まで、どこへ行っても「美肌の湯」と呼ばれる温泉があるのも、納得できることなのです。
もちろん泉質によって、一言で「美肌」と言っても、それぞれに効果が違ってきます。例えば、特に人気が高く、効果があると言われているのが、弱アルカリ性の温泉。泉質で言うと、「三大美人泉質」と呼ばれる、炭酸水素塩泉・硫黄泉・硫酸塩泉が代表選手です。
炭酸水素塩泉は、皮脂や汚れを洗い流し、表面を柔らかくする効果があります。肌がすべすべ&つるつるになるタイプですね。そのお湯のなめらかさが、女性から人気を集めています。最近は都市型の温泉にも炭酸温泉がありますが、それも同じ効果を狙っています。
硫黄泉は、デトックス作用があるため、ダイエット属にはありがたい温泉です。毛細血管を拡張する効果があり、血行や代謝をアップしてくれます。また、余分な皮脂を洗い流して古い角質を除去してくれるので、肌がきれいになるとも言われています。
ただし、泉質の刺激が少々強めですので、肌の弱い人には長時間の入浴がおすすめできない点は、ちょっと残念なところです。
硫酸塩泉は、保湿効果が高い温泉で、余分な皮脂や汚れを落としたあと、肌にうるおいを与えてくれます。乾燥肌・ニキビ肌にも効果があると言われています。
これら第3位までの表彰台には上がれませんでしたが、敏感肌の方には、刺激が少ない単純泉、むくみを解消する効果もある二酸化炭素泉、角質を落とすピーリング作用がある酸性泉などもおすすめです。
日本三大美肌の湯をご紹介
では実際に、有名な「日本三大美肌の湯」をご紹介します。
まず、佐賀県・嬉野温泉。
泉質は、ナトリウム炭酸水素塩泉。ナトリウムを多く含む重曹泉は、肌にしっとりとなじみ、お肌をつるつるにしてくれます。また、飲用のお湯が提供されている点も嬉しいところ。飲泉することで内臓にも効果を発揮し、内と外の両方から美しくなれます。
次に、島根県・斐乃上温泉。
アルカリ性単純温の斐乃上温泉は、温泉天国・島根のなかでも、飛びっきりの美肌の湯です。あのヤマタノオロチ伝説が伝わる温泉ですから、山奥の静かな雰囲気を楽しむのにもぴったり。喧騒を離れ、ひたすら美肌を目指して専念できますね。
最後は、栃木県・喜連川温泉。
こちらはナトリウム塩化物泉で、嬉野温泉同様、お肌がしっとりつるつるになります。足湯などのバリエーションもあり、温泉三昧をしたい人にはぴったりです。斐乃上温泉と同じく、温泉街のような賑わいはなく、ゆったりと温泉を楽しみたい人向きの場所です。
スキーが目的? 温泉が目的? スキーに行くならこの美肌の湯
美肌の湯でひたすら温泉を楽しむのもいいですが、冬ならばスキーも一緒に楽しみたいところ。スキーシーズンは終わってしまいましたが、ウィンタースポーツとセットで楽しめる美肌の湯もご紹介します。
まずは何と言っても、スキーと言えば、北海道! ――ということで、ニセコです。ニセコグランドホテルの温泉は、美肌成分のひとつ、メタケイ酸がたっぷりと含まれていて、まるで化粧水のお風呂に入っているかのような美肌効果を得られます。
もうひとつは、標高1,800mの美人の湯、群馬県・万座温泉。万座温泉・日進舘は、展望露天風呂が素敵な温泉としても有名です。泉質は、酸性泉硫黄泉。血行と代謝を整える効果があり、さらに、硫黄にはメラニンを分解する働きもあります。
全力でスキーを楽しんで、素敵な温泉に入って、おいしいものを食べて、美肌になる。――なんて、贅沢この上ないですね! いやいや、コスパ重視で美肌になるぞ、という方は「冬こそコスパの良い美肌対策を!」もご覧ください。