コンビニやスーパーで並んでいる商品を見ると、「これだけで1日分の野菜が摂れる!」というようなキャッチコピーの商品が並んでいますよね。野菜ジュースしかり、野菜サラダしかり。
「これだけ!」と言われると人間は不思議なもので、「これだけで良いんだったら買ってみるか~」なんて、ついつい商品に手を伸ばしてしまうものです。
ですが、市販の野菜ジュースや野菜スープには、意外と糖質や炭水化物が多く含まれています。ヘルシーなイメージがある野菜ジュースや野菜スープですが、1日分の野菜が摂れると同時に、炭水化物や糖類の摂取量も1日分をオーバーしてしまう可能性があるのです。
なので、特に女性に話を聞いてみると、「毎日のように野菜ジュースも野菜サラダも食べているのに、どうにもお腹の調子が整わない」という人も、実に多いんですよね。
そこで今回は、切っても切れない野菜不足と、下痢との関係についてご紹介します。
どうしてお腹が下るのか
さて、少しだけ人に話すのは恥ずかしい(と思っている人も多い)、「便」の話をしましょうか。
日本語特有の言い回しに「お腹が下る」という表現がありますよね。
他にもテレビCMなどでは、「下り竜」なんて言い方も使われています。
「お腹が下る」とは、簡単に言えば「下痢になる」こと。この下痢という症状は、実は人間に限ったものではありません。犬や猫、哺乳類であれば、お腹の調子が悪くなり、下ることはよくあります。
お腹が下ったときの対策としては、整腸剤や緊急用の下痢止めを服用して、下痢を無理やり止めるという方法が代表的。通勤・通学中に急な腹痛や便意に襲われて、電車やバスを降りるかどうしようかと悩んだ経験は、誰しもあるかと思います。
そんなときに限って、近くにコンビニなどのトイレを借りれそうな場所がなかったり、駅のトイレが1つしかなかったり。「お腹vs時間」の熱いバトルが繰り広げられてしまいますが、できれば無用な争いは避けたいですよね……。
野菜不足で下痢になる!?
そんな「下り竜」こと、下痢ですが、原因はどのようなものなのでしょう。
下痢を引き起こす原因はさまざまありますが、まずは、細菌性の下痢。腸内に細菌が入るったときに、それらを体外に排出するために体が下痢を引き起こします。
この原因となる菌がやっかいで、サルモネラ菌や腸炎ビブリオ、大腸菌やカンピロバクターピロリ菌などが有名です。最近は、定番となっている腸内のピロリ菌を除去することで、下痢になる回数が格段に減るという話もあります。
また、細菌性の下痢症は病気としての症状となりますが、日常生活でも下痢を引き起こすことは多々あります。
その主な原因は、腸内環境の悪化。腸内に悪玉菌が増えてしまうと、下痢や便秘といった「便の不具合」を引き起こします。そして、腸内環境を悪化させる原因のひとつに、慢性的な野菜不足が挙げられるのです。
野菜を食べれば下痢解消?
野菜不足が続くと、腸内環境が悪化。
悪玉菌が増えることで善玉菌が減り、便秘や下痢といった症状に発展します。
となると、「野菜を食べれば下痢がすぐに解消するのでは?」とも考えられそうですが……一概にそうとも言えないのが、人間の体の不思議です。
というのも、野菜には食物繊維がふんだんに含まれ、整腸作用があることはみなさんご存知かと思います。加えて、食物繊維には水溶性と脂溶性の2種類があることも有名ですよね。
しかし他方では、野菜には別の特徴もあります。
それが、体を温めるタイプと冷やすタイプの、2種類に分けられる野菜の区分。簡単な見分け方としては、体を温める野菜は根菜類、冷やすタイプの野菜は葉物野菜が大半を占めています。
簡単な分け方なので一部例外がありますが、野菜不足のときによく食べる「グリーンサラダ」を想像してください。グリーンサラダと言えば、葉物野菜を中心に、キュウリやトマトといった具材が定番ですよね。
これらの野菜は、実はほぼ全てが「体を冷やす野菜」になります。
夏場などの気温が高い時期であれば、体を冷やす野菜をたくさん食べても、腸内が冷えすぎるようなことはあまりありません。しかし、他の季節にサラダばかりを食べてしまうと、それによって腸内が冷えてしまう可能性も高まるのです。
となると、腸内が冷えることによって、お腹が下ってしまうこともあるわけです。
ただ野菜を食べれば腸内が整うというわけではないので、体を冷やさない温野菜などを意識して摂るようにしましょう。
冷え性と下痢は、切っても切れない親戚です! 下痢を起こしやすい人のなかには、もしかすると冷え性を感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか? 詳しくは以下の記事に書いていますので、よかったら参考にしてみてください。