きのこ岩を見物した僕らは、またチャリンコでユルギュップまで戻り、翌日は2人乗り用のスクーターを借りました。1人1台ずつ借りるとお金がもったいないから、2人乗りは名案だ! ――と喜んだのですが、なぜか行きも帰りも運転手は僕という(笑)

 

ともあれ、気持ちのいい田舎道をたっぷり1時間ほど走ると、目指す街が見えてきました。

 

その名も、デリンクユ・アンダーグラウンドシティ。
深さ約85m、地下8階というカッパドキア地方最大級の地下都市です。

 

なんでも、アラブ人の迫害から逃れたキリスト教徒が暮らしていた街であり、なんと紀元前7世紀頃にはすでに人が暮らしていたそうです。

 

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今は観光地化されていて、入場料を払って見学することができます。地下深くに広がる洞窟の中には住居から学校から教会まであって、本当に人々の生活がここで営まれていたのだと、我が身でもって実感することができました。

 

僕らは「スゲェ、スゲェ」と連発しながら順路を歩き、時折聞こえてくる日本語に思わず振り返ることもしばしば。――そうなのです。日本からの団体客もいっぱい来ていたのでした。

 

地下都市を満喫した僕らは、おいしいトルコ料理の店に寄ってから、再びユルギュップに帰ってきました。兄ちゃんとは、そろそろお別れです。

 

名残り惜しさを感じつつカフェで過ごしていると、日本人バックパッカーらしき若い兄ちゃんがお店に入ってくるのが見えました。僕らが手招きして誘ってみると、笑顔でこちらに向かってきます。新しい兄ちゃんも加わり、しばらく3人で話に花を咲かせることになったのでした。

 

ふと新しい兄ちゃんの格好を見ると、やたらカッコイイTシャツを着ています。
「それ、何?」と尋ねると、「バタフライバレーのホテルスタッフのTシャツ」という答えが。

 

――え? “バタフライバレー”?
それって、どこ? 僕、知らへんぞ!

 

聞くところによれば、バタフライバレーは大陸の一部なのに舟でしか行けない、ガイドブックにも載ってない陸の孤島。そこには伝説の蝶がいて、美しい滝があり、人々は自給自足で暮らしている――という話でした。ホテルも一応あるものの、屋根だけの野宿に近い設備らしいのです。

 

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僕は思わず、Tシャツの兄ちゃんを質問攻めにしました。
見ると、隣で聞いていた日本に戻る兄ちゃんも興味津々な様子。

 

――そう、僕の旅も残りわずかなのです。

 

「ここでバタフライバレーに行くしかない!」
そう考えた僕は、その衝動のまま、素直に行動することに決めたのでした。

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