さあ、今日も元気にビタミンについて学んでいきましょう!
当ブログでは、これまでにもさまざまな切り口で、体に必要な栄養素をご紹介してきました。なかには、少し尖った内容も多かったかのではないかと思います。
でもね、僕は思うんです。
尖ったものは人の心を傷つけてしまうこともある。
――そうだ。時には優しい、柔らかい世界も必要なんだと。
そこで今回は、僕たちの体にとって重要な、優しいビタミンを紹介したいと思います。
それが、女性に優しいと言われている「ビタミンB6」です。
ニンニクやトウガラシといった香辛料をはじめ、牛や鳥、マグロといった肉や赤身魚にも多く含まれている、このビタミンの世界を覗いてみましょう。
ビタミンB6は脂肪肝を防ぐ
まずは、ビタミンB6の働きからおさらいしましょう。
このビタミンは、タンパク質が代謝されるためになくてはならない栄養成分です。筋肉、血液といった人間の生命活動で最も大切な組織を作る原料がタンパク質ですから、その代謝と深い関連性のあるビタミンB6は、非常に重要な任務を担っている、言わば主役級のビタミンなのです。
肉や魚、大豆など、タンパク質を多く含む食材を食べるときには、このビタミンB6も一緒に摂取しないと、代謝が悪くなってしまいます。なので、意識して摂る必要があると言えるでしょう。
さらに、タンパク質だけでなく、脂質の代謝をサポートする役割もあります。
余分な脂質が溜まると、体はどうなってしまうのでしょう? ――聞くまでもありませんね。そう、脂質が脂肪へと変わり、体重が増えてしまいます。
となると、気になってくるのが脂肪肝です。
肥満傾向の人やお酒をよく飲む人は、肝臓に脂肪がつきやすい状態にあります。少しずつ脂肪が蓄積されることで脂肪肝となり、治療が必要になってしまうのです。
ですから、脂肪肝を防ぐためにも、ビタミンB6は欠かせない栄養素のひとつと言えますね。
妊婦さんにも優しいビタミンB6
「女性に優しいビタミン――それが、ビタミンB6」だとお伝えしましたが、特にこれから、妊娠・出産を考える女性には、ぜひとも知っておいていただきたいことがあります。
当たり前ですが、人間の体は不思議なもので、男女それぞれに役割がありますよね。
なかでも「体内で人の命を育てる」こと、つまり妊娠・出産に関しては、女性でなければ経験することのできないものです。妊娠のメカニズムは、現代科学によってある程度は解明されていますが、それでも人体の不思議はつきないものです。
その“不思議”のひとつが、「女性が妊娠すると、ビタミンB6が不足してしまうケースが多い」ということ。さらに、人によっては妊娠超初期から症状が出る“つわり”に対しても、ビタミンB6が有効だという説があります。
このメカニズムはまだ解明されていないそうですが、つわりが酷いときにビタミンB6を含む点滴を打つことで、症状が軽くなるという人も多いようです。あくまでケース・バイ・ケースですが、実際に症状が軽くなったという声もあります。
ところで、妊娠・出産と同軸で考えた話題として、女性の更年期問題があります。以下の記事で詳しく紹介していますので、お時間のあるときにでも読んでみてください。
心の病にもビタミンB6を
女性に優しいビタミンである「ビタミンB6」は、体の不調だけでなく、心の不調にも優しいビタミンです。と言うのも、女性の心と体はリンクしており、月経周期にあわせて体と心のコンディションが少しずつ変化します。
これも女性特有の症状なので……男性である僕は、あくまで本などで調べた結果をお伝えするのみとなってしまうのが、大変心苦しく感じられますね……。
月経前の「PMS」と呼ばれる症状や、月経時のイライラした感情は、女性ホルモンの分泌と脳内のセロトニンが関係しています。この脳内のセロトニンがうまく作れないと、場合によっては発症してしまう可能性がある、ある病があります。
それは、うつ症状です。
うつ症状(抑うつ状態)は、人間であれば誰しもが経験する状態を指します。
「なんとなく気分が重い」「気乗りしない」「なんだかしんどい」といった症状、経験したことはありませんか? この状態のまま無理をしたり頑張りすぎたりしてしまうと、うつ病を発症してしまうかもしれないのです。
実際、うつ病の患者に見られる特徴として、ビタミンB群の欠乏が挙げられることも多いそうです。また、ビタミンB6を摂取することによって、不安や不眠を取り除く効果も期待できるという話でした。
このように、体にも心にも優しいビタミンB6。
毎日の食事などで、積極的に補給したい栄養素ですね。