もう10月も間近ですが、夏バテの疲れは解消されましたか?
何となく体がだるい……しんどい……重い……。
だけど、病院を受診しても大きな病気は見つからない。
――そうです、それが夏バテです。少し季節外れな感じも否めませんが、今回は夏バテを予防する効果の高い食材を紹介します。来年に向けて、今のうちに知識を身につけておきましょう!
昔ながらのスマートドリンク「麦茶」
夏と言えば、麦茶!
昭和なノスタルジーを思い起こさせる飲み物でもありますね。
懐かしい風景といえば、縁側のある日本家屋。板間の縁側は夏場でも涼しく、強い日差しを避けるため、軒先にはすだれが吊り下げられています。
とは言え、暑いものは暑い!
そんなときには台所へ向かい、ガラスのコップに氷をたっぷり入れて、キンキンに冷えた麦茶を注ぎます。一気に飲み干すと、これがまたうまい!
――こうしたノスタルジックな風景をイメージできるのは、いわゆる「昭和世代」になるそうです。平成生まれのみなさんは、おじいちゃんやおばあちゃんの家も近代化が進んでいることが多いためか、あまり「日本家屋」と言われてもイメージが浮かびづらいそうな。
さらに麦茶も、昔の定番はやかんで沸かした湯出しでした。現在では水出し対応の麦茶も増えていますし、水が入っているペットボトルに麦茶用のスティックを入れるだけで完成! という商品も増えています。
さて、どのような作り方であれ、夏に麦茶を勧めるのには、きちんと理由があります。
まず、麦に含まれる各種ミネラルですね。汗で失いがちなミネラルを補給するには、麦茶はうってつけ。さらにノンカフェインのため、体への負担が少ないのも魅力のひとつです。利尿作用も低いので、夏場の水分補給に麦茶は最適というわけです。
今回は麦茶を推していますが、スポーツドリンクもおすすめです。
詳しくは以下の記事にまとめていますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
「スポーツドリンクやスタミナドリンクより疲労回復に効く食材は?」
夏の疲れにはビタミンB1&B2
夏バテを解消するためには、毎日の食事も大切です。
あまりに暑い日が続くと、どうしても食欲は落ちてしまいがち。喉越しが良く冷たい麺類を毎日のように食べてしまったり、ゼリーやアイスクリームのような冷たいデザートが増えたりすると、栄養バランスが少しずつ崩れていってしまいます。
「夏の暑い時期だけ!」と思いつつ、ここ5年ほどの傾向で行くと、気温が30度前後の日が続くのは、6月下旬~10月上旬までと長いんです。……となると、長期間にわたって偏食が続くことになってしまい、少し健康面が不安になってくるところ。
そんなときにおすすめの栄養素が、ビタミンB1&B2です。
と言うのも、この2つのビタミンは水溶性。つまり、水に溶ける栄養素なんです。「水に溶ける」と言われてもピンと来ないかもしれませんが、言い換えると、「汗と一緒に体外に排出されてしまう」ということです。
ビタミンB1&B2はそれぞれ助け合っていますので、炭水化物と一緒に食事に取り入れることが大切。
ビタミンB群を多く含む素材には、豚肉やうなぎ、鮭などが挙げられます。土用の丑の日にうな丼やうな重を食べる風習は、実は夏の暑さを乗り切るための、古くから伝わる理にかなった方法なんですね。
夏野菜をたくさん食べよう!
「夏は暑い。暑いから、体は冷やそうとしてたくさんの汗をかく」
当「はま通信」でも何度もお伝えしてきた、夏の体事情ですね。
中には、夏でも汗をかきにくい体質の人もいます。とは言え、目に見えて汗をかいたという実感がなくても、人間の肌は自然と体温を調整しています。だから、汗をかいた実感が少ない人でも、実は見えないところで大量の汗をかいている……なんてこともあり得るわけです。
ところで、「汗」って目に入ると痛みを感じ、舐めるとしょっぱく感じますよね。これは、汗の中にナトリウムやカリウムが含まれているからです。
ナトリウムとは、簡単に言うと「塩分」のこと。日本人には、ナトリウムを摂取しすぎな傾向が見受けられます。いわゆる「塩分の摂りすぎ」状態ですね。だからナトリウムに関しては、あまり心配しすぎなくても大丈夫です。
むしろ僕たちが気をつけるべきは、カリウム不足です。
と言うのも、カリウムには体内の余分なナトリウムを調整する働きがあるのです。
このカリウムですが、実は夏野菜にたくさん含まれています。有名な食材ではトマトがありますね。あとはキュウリやスイカにも、カリウムが豊富に含まれています。
冷やしたスイカを甘く食べるために少量の塩をふりかける人もいますが、これによってナトリウムとカリウムを同時に摂取することも可能。味だけでなく、栄養面でも理にかなった食べ方と言えますね。
以上、夏バテに有効な食材を紹介しましたが、最も大切なのは規則正しい食生活と十分な睡眠です。しっかりと体に栄養と休息を与えて、暑い時期を乗り越えましょう。