最近注目されている「中食」って知ってる?
昔のテレビドラマを見ると、大抵はテーブルを囲んでみんなでごはんを食べていて、そこでトラブルが発生していました。――まあ、テーブルの形は昔は丸く、高度成長期は長方形のダイニングテーブルといった形で、多少の違いはありましたけど。
そして現在は、核家族を通り越して、単身住まいが増えてきました。
家族の形はそれぞれですが、結婚していても夫婦の住まいが別々という「別居婚」も増えているそうです。いわゆる「単身赴任」とも異なる、新しい家族の形と言えますね。
また、女性の社会進出や子どもたちの塾通いで、家族全員でテーブルを囲んでごはんを食べるという風景はなかなか見られなくなりました。
ところで、家の外の飲食店で食事をするのを「外食」と言いますが、逆に、家に材料を買ってきて調理し食べることを「内食」と呼びます。そしてその中間に、「中食」の存在があります。
「中食」とは、飲食店などで作ってある食事を買ってきて、家で食べること。
例えば、テイクアウトやデリバリー、ケータリングなどですね。これらの言葉を聞くと、「ああ、そっか」と納得できるのではないでしょうか。中食という言葉は聞き慣れなくても、「テイクアウト」は普段から聞きますもんね。
中食は外食よりお金がかからないし、お惣菜をいくつか買ってくれば、少し手抜きをしてもおいしい食事を食べることができます。
中食はダイエットの天敵?
中食は、外食と同じように、いろいろなメニューの中からそのときに食べたいものを選びます。……となると当然、好きなものに偏りがちになりますよね。
正直な話、これはしゃーないですよ。
――いやいや、そんな悠長なことを言っていられません。
と言うのも、中食や外食でのメニューには、ちょっとした落とし穴があります。
まず、どうしてもどうしても味付けが濃いめのものになること。これは、冷めてもおいしく食べられるように、塩っけや甘みを強くしているからですね。見た目はいいのですが、こってり系が多くなります。
また、お肉には脂身が付いてしますし、揚げ物は衣が厚くなりやすいのも問題。お肉は脂肪が多い方がやわらかく感じますし、衣は薄いとおいしそうに見えません。……まあ、これは買ってくるお店にもよりますが、「一般的にはそういう傾向にある」ということで。
そして最後に、お弁当や定食の場合はごはんが多く、野菜が少なくなります。
なぜならば、米を多く盛ると、自然と食べたときの満足感が増すからです。加えて、売る側の立場で言うと、価格変動の多い野菜は原価を計算する上で価格リスクの対象になります。ですから、できるだけリスクを減らすため、野菜の量を減らしたいのですね。
もちろん、「薄味で低脂肪、ごはんも少なめで野菜たっぷりなヘルシーメニュー」を売りしている商品もたくさんあります。……が、そういった商品は言うまでもなく、お値段高めの傾向が。あまり頻繁に買うのは難しいですね……。
中食は「素材」で選んで上手にダイエット
じゃあ……やっぱり内食?
――いや、忙しくて無理!
いろいろ考えてはみたものの、忙しく生きる現代人にとって、すべてを内食で賄うのは難しいですよね。かと言って、完璧な内食を目指すために、一食抜かしたりするのは言語道断! 「食事は規則正しく、おいしく」が健康への近道だと、僕は信じています。
そこで、上手に中食を取り入れるための秘訣を伝授しましょう。
それは、「素材」です。素材にこだわり、できるだけ素材そのものの形や色が失われていないものを選ぶようにすると良いのです。
例えば、野菜であればグリーンサラダや野菜スティック。お肉ならば焼き物や蒸し物。魚は何と言ってもお刺身でしょう。ほかには、ゆで卵や枝豆、納豆なども挙げられます。
逆に加工しすぎているものとしては、ポテトサラダやかき揚げ、ハンバーグや唐揚げ、フライや煮付けなどがあります。加えて、オムレツ、チャーハン、カレーライス、グラタン、菓子パンといったものも、言うまでもなく加工食品ですよね。
――ね?
おいしいけれど、僕たちの周りには、こういった加工品もたくさん存在します。
どんなメニューを選ぶかによって、中食は良くも悪くもなります。ヘルシーな食生活を実現するために、今回この記事で書いたことが参考になれば幸いです。
関連する話題として、ダイエット中の外食を取り上げた記事を過去に書いています。こちらも、よかったら合わせて読んでみてくださいね。