食欲の秋がやってきました!
夏バテぎみだった人たちも少しずつ食欲が復活し、「食べ物がなんでもおいしく感じる……!」などと嬉しい悲鳴があがる季節ですね(笑)
ところで、まったく食欲とは関係がありませんが、今年は僕が贔屓にしている野球チームがリーグ優勝を果たしまして。25年ぶりですよ。日本全国のいわゆる「鯉党」が歓喜に沸いた瞬間でした。
この勢いに乗っかりつつ、今回はすごい成分を紹介したいと思います。
僕がおすすめする、この秋注目の成分――それが、「ナイアシン」です。
ナイアシンは、水溶性ビタミンの一種。
普段はあまり聞かない名前ですが、ビタミンB3とも呼ばれています。
そんなナイアシンには、約500種類の酵素を活性化させる働きがありまして。
体にとっては、なんとも有能すぎる成分なんです。
効果がすごいぞ!ナイアシンフラッシュ!!
ナウでヤングな若者たちを中心に大ヒット中のナイアシン。
どれくらいヒットしているかと言えば、現在流行中の映画『君の名は。』ほどでしょうか。
……実際はナイアシンと言われても、「え? それ何の名前?」と聞き返したくなる人も多いでしょうが。
ということで、ナイアシンが持っているすごい効能をご紹介しましょう。
ナイアシンには、まず、血管を拡張させる効能があります。特に抹消部分、体のすみずみまで血管を拡張させることができるんです。ナイアシンに含まれるニコチン酸が持つ効能によって血管が広がり、体内でホットフラッシュが起こります。
「ホットフラッシュ」とは、ほてりやめまい、のぼせなどの症状をまとめて指すものですね。ですが、「ナイアシンフラッシュ」と呼ばれるホットフラッシュは、体にとって良い意味を持っています。
ここで、ナイアシンを語るうえでは欠かせない成分をご紹介しましょう。
僕たちの体内には、「ヒスタミン」という化学物質が存在しています。
ヒスタミンは、普段は不活性状態、つまり何も悪さをしない状態にあります。これが、例えば蚊にさされたり、ケガをしたりすると、刺激を受けて活性化します。すると、血管を拡張し、内臓や筋肉などが収縮させられます。
ナイアシンを摂ると、体内の貯蔵細胞からヒスタミンが出ます。ヒスタミンが血液内に入ると、血管を通って全身を巡ります。このとき、体内に居座る毒素を、強制的に体の外へ出そうと働きかけます。
つまり、ナイアシンを摂取することによって体内のヒスタミンが活発に動き、その結果、体内の毒素を体の外へと排出してくれるわけです。
他にもあるぞ!ナイアシンフラッシュ!!
ナイアシンには、他にもまだまだ多くの効能があります。
まずは、糖質や脂質の代謝ですね。ナイアシンは、肝臓では活性型ナイアシンに進化! 糖質や脂質の代謝を促し、アルコールを分解する酵素の補酵素にチェンジ! ――といったように、ナイアシン単体でも脂肪や糖の代謝を促す効果があるんです。
さらに、ナイアシンには肌の水分量を維持する効果もあります。肌が乾燥する原因には、冷房や乾燥といった外的要因もありますが、実は体のなかで水分を十分に蓄えられていないケースもあるんです。これを防止するのが、ナイアシンの働きということですね。
ナイアシンの効果は他にもまだまだありますが、最後にもうひとつ、「冷え性の改善」を挙げておきましょう。加えて、冷えが原因で引き起こされる肩こりや頭痛なども、ナイアシンを適量摂ることで改善の傾向が見られるそうですよ。
ナイアシンは摂りすぎに注意が必要だぞ!
さて、ここまで説明すると、ナイアシンをどんどん摂取したくなってきますよね。
「冷え性改善!」
「肩こり改善!!」
「ナイアシンフラッシュ!!!」
――なんて聞くと、試してみようかしらと思うのが人間の性です。
ですが、ナイアシンは「適量摂取」が大原則。
目安として、成人女性で平均13.1mgNE/日が推奨量だそうです。
というのも、ナイアシンはそもそも、体のなかで生合成される細胞成分。もともと体内で作られるため、ナイアシン欠乏症にはなりにくいわけですね。――が、ここにも落とし穴が!
ナイアシンはビタミンB群に属しますから、ビタミンB2やB6、そして血液の主成分となる鉄が不足すると、ナイアシンがあまり生成されなくなってしまうのです。
「ナイアシンが足りなければ、サプリメントで補ったほうが良い?」とも考えちゃいますよね。これは正解とも言えますが、悩みどころでもあります。過剰摂取は避けたほうが良いものの、ナイアシンは水溶性ですから、変に摂りすぎても尿などで排出されてしまうんですよね。
体に溜まりすぎるということはありませんが、一時的に大量のナイアシンを摂取してしまうと、体のかゆみや更年期障害で起きるホットフラッシュのような症状が出る人もいます。
くれぐれも摂りすぎには注意が必要ですが、上手に体内で合成できれば、デトックスや代謝アップにもつながるニクいヤツ……それが「ナイアシン」だと言えそうですね。
ところで、ナイアシンも属するビタミンB群とは、どのような性質をもっているのでしょうか。その答えは……以下の記事で確認してみてください。