鉄分のサプリはとりすぎが怖い
オリンピック選手の80%が摂取しているといわれているクレアチンは、トップアスリートの筋力づくりには欠かせないものです。実際、あのダルビッシュ有さんも、日頃から摂取しているサプリメントのひとつに挙げています。
ところが、サプリメントの摂取に際しては、注意を払うように警鐘を鳴らしているスポーツ選手もいます。それが、増田明美さんです。
彼女が取り組んでいるマラソン競技をはじめ、多くのスポーツ選手、特に陸上のアスリートが気をつけなければならないのが、アスリート貧血です。なんと陸上選手の25%がかかっていると言われているのです。
もともと多くの陸上選手は、サプリメントを摂取することで血中の鉄の数値を上げていました。実はこの鉄分の過剰摂取が、貧血を引き起こす原因なのだそうです。
「アスリート貧血」とは?
まず、そもそも「健康な体」と言われても、具体的にどのような状態を指すのかあまりピンとこない人も多いのではないでしょうか。
体の健康状態を確認する指標のひとつとして、血流がうまくまわっているか否かが挙げられます。血液は酸素も運んでいますから、それが体の隅々まで届かなくなってしまっては大問題です。
血液中で酸素を運ぶ役割を果たしているのは、赤血球の中にあるヘモグロビンです。いわゆる「貧血」とは、このヘモグロビンが減ってしまい、酸素がうまく送られなくなる状態のことです。
この貧血の原因として最も多いのが、鉄不足です。
普通の人ならば、体内には常に3グラムから4グランの鉄分を蓄えていますが、アスリートは激しいトレーニングを行うため、体内の鉄を多く使ってしまいます。汗によって鉄の排出量も増えているので、供給が追いつかず鉄不足に陥ってしまうのです。
その結果として引き起こされるのが、アスリート貧血です。
サプリメントはあくまでも補助食品
アスリートの一部では、鉄分の不足をサプリメントで補っているため、他は摂らなくても大丈夫と思い込んでしまい、体調を崩してしまうケースがあると聞きます。――でも、これって、僕たちの生活にも当てはまりますよね。
そう、サプリメントは、あくまでも補助食品。
基本的に栄養は、しっかりとバランスの取れた食事から摂取するべきなんです。
僕たちも、日頃から正しくサプリメントを活用して、効率的に栄養を摂取したいところ。なかでも、アスリートに近づきたいと考えている方がいらっしゃいましたら、「世界に通用するスポーツ選手がこぞって飲むサプリメントとは」を参考にしてみてください。