小籔千豊さんは「ベジタリアン」をネタにしているだけ?
単にネタとして話しているのかと思っていたのですが、実は小籔千豊さんって、生粋(と言っていいのかわからないですけれど)のベジタリアンなのですね。
というわけで今回は、「え、今更!?」とツッコまれるかもしれませんが、改めて「ベジタリアン」について考えてみましょう。
小籔さんの場合は、育った環境――おじいちゃんがベジタリアンのお医者様だったことで、食生活が“日本人的”なベジタリアンとして育ったそうです。
実際、小籔さんは「肉が食べられない」とのこと。「芸能人=ザギンで焼肉! 寿司!」のイメージが強かった僕としては、意外性を感じる話でした。
ところで、念のため……「ザギン」ってわかりますか?
バブリーな時代を経験した方はわかるかと思いますが、「銀座」のことです(笑)
そもそも「ベジタリアン」ってなんだろう
一口に「ベジタリアン」と言っても、実にいろいろな人がいます。割と融通が利くベジタリアンから、断固としたベジタリアンまで。世界各国には、さまざまな形の「ベジタリアン」が存在しているんです。
例えば、日本には「日本ベジタリアン協会」という特定非営利活動法人――つまり、NPOの団体もありますね。調べてみると、彼らは「人と地球の健康を考える」をテーマに活動されているようです。
具体的には、単なる「菜食主義」にとどまらず、健康や栄養・倫理・生命の尊厳・アニマルライツ・地球環境保全・発展途上国の飢餓といった、全世界レベルの問題を「菜食」という観点から見ています。幅広い知識が得られそうですね。
また、ベジタリアンを大きく3つに分類する見方もあります。
動物の搾取に反対し、食事だけでなく身に付けるものも動物製品を避ける「ビーガン」や「ピュア・ベジタリアン」と呼ばれる人たちは、最も思想的なベジタリアン。彼らは、動物に苦しみを与えることへの嫌悪から、ベジタリアンとしての活動をしています。
もう少し緩く考えている「ダイエタリー・ビーガン」と呼ばれる人たちは、食事は植物性食品のみですが、日常生活では動物製品を使うこともあります。
そして「ラクト・ベジタリアン」は、乳製品も食べる人たち。これは「乳製品それ自体は動物を搾取しない」という考えによるもので、同様の理由で卵も食べる人たちもいます。こうした考えを持つベジタリアンは、主に欧米に多くいるようです。
他方で、この協会ではベジタリアンとして認められていませんが、魚を食べるベジタリアンや、鶏肉を食べるベジタリアンなどもいるそうです。「ベジタリアン」をひとくくりにして説明できない理由は、こういった部分にありそうですね。
菜食主義は体に良いのか、悪いのか
一般的な印象として、「ベジタリアン」と聞くといろいろな目的や思想を持っているように感じます。
でも、僕が考えたいのは「菜食主義は体に良いのか悪いのか」なんです。
――結論から言えば、当然「良い点も悪い点もある」と言えるでしょう。
食事はバランスが重要です。人それぞれに体の状態は違いますし、必要な栄養素も代わってきます。「これは良くて、これは悪い」ということを一般論で語ることはできますが、結局は個人差が出てくるのです。
さらに、人それぞれに違うのは「生活スタイル」も同様です。普段から積極的に体を動かしている人とまったく動かさない人では、使うエネルギーが異なるのも当たり前。年齢や性別による差もあるかもしれません。文字どおり、“十人十色”なのです。
例えば、野菜の種類によってはアレルギー反応を引きこしてしまう人もいますよね。そんな人には、アレルゲンとなる対象の野菜を押し付けることはできません。
食事は、楽しく行うものです。食事をするのが苦に感じるようになってしまえば、生きる楽しみが半減してしまうと言っても過言ではありません。もちろん、だからと言って、暴飲暴食や好きなものを好きなだけ好きなタイミングで食べるのはいけません。
人それぞれに「適度」があります。菜食主義の人だって、ただ単に野菜だけを食べているのではなく、常日頃からバランスを考えた工夫をしていると聞きます。僕たちは僕たちで、自分自身の食生活を考えていきましょう。
普段から気をつけたい「未病」も、食生活によって改善が期待できます。「未病を治す!医療よりも食事を大切にして欲しい2つの理由」を参考にしてみてください。