地方調味料“偏愛”ライターの杉山きこりです。

関東はまさかの6月中に梅雨明け。体が暑さに慣れないまま、連日の夏日で、もう体がすでについていけず……。今年の夏は、長くて辛そうですね。
そんな中、最近スーパーなどでよく見かける甘酒。この発酵食品ブームに乗って「飲む点滴」と言われるほど、ここ数年で注目されています。そして日本酒造メーカーや食品メーカーを中心に、商品開発が進んでいます。

しかし、甘酒と聞くとお正月や初詣の時に、ほっこり飲んで温まる“冬”のイメージはありませんか? 最近では、発汗で失われる水分や塩分、糖分を手軽に摂取できることから、熱中症対策として夏にも注目され始めました。「毎朝、朝食がわりに飲む」という方もいらっしゃるそうですが、私はお菓子やお料理に“調味料”として使ってみました。

 

どうして甘酒が夏バテに効果的なの?

甘酒といってもコメと米麹を発酵させて作るものと、酒粕をお湯で溶かして加糖して作るもの2種類あります。どちらもブドウ糖やアミノ酸、ビタミンが多く含まれ、これら必要不可欠な栄養素をたっぷり含んでいるから「飲む点滴」と言われているのです。
まだまだ庶民にとって砂糖が高級だった江戸時代。甘酒は夏の体力回復に非常に効果があるといって、よく飲まれていたそうです(夏の季語にもなっているとか!)。砂糖よりも米麹の方が身近だったんですね。今と逆転していますね!

 

手軽に摂るには…割って飲むのが一番!

子どもの頃は酒粕の独特の匂いだったり、ショウガの味だったり……。正直、甘酒って少し苦手でした。
でも、米麹を使った最近のものは、本当にコクがあって甘くて口当たりも良く、美味しい。私にとっては甘すぎるので、バナナと豆乳とミックスジュースにしてみました。甘酒と豆乳とバナナのそれぞれのコクが何層にも折り重なって、とっても濃厚で美味しいです! 夏場は凍らした材料でジューサーにかけると、フローズンのような楽しみ方もできますよ。
バナナだけでなく、いろいろなフルーツとも合いますし、凍らしてスイーツっぽくしたり、カフェオレや抹茶オレに使ってみるのも◎。

<材料>
バナナ 1本、甘酒150ml、豆乳200ml

<作り方>
ジューサーにバナナと甘酒を入れ、なめらかになるまでジューサーで回す。その後、豆乳を混ぜ軽く混ぜる。

 

お肉を柔らかくし、旨味を引き出す調味料として

塩麹や前回ご紹介した醤油麹と同様、お肉を柔らかくして旨味成分を引き出す効果があります。また、砂糖やみりんを使うことなく、甘みを出すことができます(甘酒自体にも加糖されていないものをチョイスしました)。
夏にパワーをつけるために豚の生姜焼きと、チキン南蛮を作ってみました。どちらもお肉はふんわりと柔らかく、お砂糖やみりんの甘さと違うので、コクが増して美味しかったです。

豚の生姜焼き(2人分)

<材料>
豚ロース 200g、玉ねぎ 1/2、甘酒 大さじ2、醤油 大さじ2、生姜すりおろし ひとかけ、コショウ 適量

<作り方>
①調味料を混ぜ合わせ、お肉に揉み込む。
②フライパンで玉ねぎを炒めた後、揉み込んだ豚肉を焼く。

チキン南蛮(2人分)

<材料>
鳥もも肉 2枚、漬け込み用・甘酒 大さじ2、小麦粉 適量、揚げ油 適量
【つけ酢】甘酒 大さじ4、醤油 大さじ2、酢 大さじ1
【タルタルソース】ゆで卵 2個、マヨネーズ 大さじ4、甘酒 大さじ2、新玉ねぎ1/4個、コショウ 適量

<作り方>
①均等な厚さになるように鳥もも肉をそぎ切りにし、漬け込み用の甘酒を揉み込んで10分ほど置いて、なじませる
②その間につけ酢を混ぜ合わせ、南蛮酢を作る
③ゆで卵と新玉ねぎをみじん切りにし、そこに調味料を混ぜてタルタルソースを作る
④鶏肉に小麦粉を多めにまぶして、多めの油で揚げ焼きにする
⑤こんがり焼き上がったら、つけ酢にくぐらせてから盛り付ける。タルタルソースをお好みでかけて出来上がり。

 

酒粕タイプ、米麹タイプ、手作りタイプなど、いろんな甘酒

甘酒メーカーのサイトを見ると、各社美味しそうなレシピがたくさんあったので、これからどんどん試してみたいと思います。甘酒も生糀で作ることができるので、次は手作り甘酒にも挑戦してみたいです。

今回使用した甘酒はこの3種類。(左から)

ぶんご銘醸 麹天然仕込み 酒蔵のあまざけ 900ml

コクや香りが強く、麹の粒が残る昔ながらの懐かしい味わい。ストレートタイプの中では濃厚なので、こってり系がお好みの方におすすめ。

白鶴 あまざけ 940ml

蔵元の酒粕と蜂蜜を使用したあまざけ、スッキリした飲み心地が特徴で、毎日ごくごく飲めるタイプ。米麹のものに比べると、少し酒粕の香りがしますが、粒もなく、さらっとした口当たり。

糀屋藤平の甘酒 720ml

群馬県高崎で創業450年来作り続けてきた糀作りの技術を継承し、今でも手作りにこだわり職人が一つ一つ心を込めて製造した甘酒。秋田県産あきたこまちを100%使用し生糀で製造していますので、深いコクとさっぱりとした飲み口が特徴。

 

まとめ

前回の醤油麹やだし麹に引き続き、甘酒も加わり、わが家の発酵生活がとても充実してきました。思っていた以上にアレンジが効くので、料理やおやつ、飲み物と変幻自在。いろいろなシーンで使うことができるので、毎日続けることができますね。

発酵から得られる酵素を手軽に採れる「なかきれい酵素」も続けていますよ! 酵素の活性化を最大限に高めたカプセルタイプなので、飲みやすく続けやすいので、これで今年の夏は無事に乗り切れそうです!

写真・文/杉山きこり

 

Writer:杉山きこり
女性誌、地方旅行ガイド本などで活動する編集ライター。仕事やプライベートで地方に行くと必ず道の駅や地元スーパーに立ち寄り、各地の思い出とともに調味料をお持ち帰り。お取り寄せもするが、できるだけ現地に出向いて偶然の出会いを楽しみたい…!そんな地方調味料の楽しみ方を、皆さんにもご紹介させていただきます。

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