毎日暑い日が続いていますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。

暑い夏は食欲が低下し、食事量が減少したり、そうめんや冷やし中華など食べやすい麺類ばかり摂取してしまったりと、栄養が不足しがちな時期と言われています。
また、気温と湿度が高いこの時期は、細菌性の食中毒の発生件数も増加しており、食品の取り扱いにも注意が必要です。

今回は夏に摂りたい発酵食品と、夏場の食品保存の注意点を管理栄養士の視点からご紹介致します。

 

夏におすすめ!発酵食品3選!

管理栄養士の私が、夏に特におすすめしたい発酵食品を3つご紹介します。

① 塩麹

夏は紫外線が強く、肌だけではなく髪も大きなダメージを受けます。
そんな季節には、美肌・美髪効果がある塩麹がおすすめ。
発酵により旨味が増し、栄養価も高い「麹」。
麹に含まれるアミノ酸は、皮膚などの細胞を作るターンオーバーの働きを助け、肌や髪を美しく保ちます。
また、塩麹にはビタミンB群を豊富に含んでおり、肌代謝の促進や、コラーゲンを生成する働きがあります。

この「なかきれい酵素」にも麹菌がたっぷり!
酵素による腸内環境の改善も、美肌にも一役買ってくれます。

 

② いぶりがっこ

秋田県の名産、大根を燻し、米ぬかで漬け込んだ保存食もおすすめしたい一品。
燻製することによりグルタミン酸が増加し、独特の風味が生まれます。
最近は居酒屋などでクリームチーズと合わせ、ちょっとしたおつまみとして提供されています。
香ばしい薫香が食欲をそそる一品で、夏の食欲がない時期もおやつ感覚でつまむことができおすすめです。
また、いぶりがっこは塩と米ぬかで漬けることで、発酵途中に善玉菌である乳酸菌が生成されます。
この乳酸菌は腸内環境を整えるほか、ビタミン・ミネラルの吸収を高める働きや、免疫力を高める働きがあることが特徴です。
なかなか食事が取れない中でも、効率よく栄養価を体内に取り込み、夏バテに負けない体作りに効果を発揮します。

 

③ 豆腐

定番の発酵食品、「豆腐」。
冷や奴は喉越しも良く、主食の代わりに食べている方もいるのではないでしょうか。
豆腐は力の源、タンパク質が豊富に含まれています。
食欲が低下すると、体内のタンパク質の消費が増え、タンパク質不足になります。
これが夏バテの原因のひとつです。
また、豆腐にはストレスを軽減する働きがある、カルシウムも多く含まれており、蒸し暑さや寝苦しさ、疲労感の緩和に効果を発揮します。
夏は基礎代謝も増え、他の季節より栄養補給が重要となりますので、食べやすい豆腐は特におすすめです。

 

おすすめ発酵食品を使った管理栄養士レシピ

ここからは、先ほどご紹介した発酵食品を使ったレシピを写真付きでご紹介します。
夏に特におすすめの食べやすいメニューとなっていますので、是非ご自宅で試してみて下さい。

・豆腐のレアチーズケーキ風

材料(1人前)
豆腐      100g
ヨーグルト   50cc
砂糖      20g
レモン汁    大さじ1
ゼラチン    小さじ1/2
好きなジャム  お好みで

作り方
① ゼラチンは水でふやかし(分量外)、溶かしておく
② 豆腐はよく水を切り、ヨーグルトと一緒にミキサーでなめらかになるまで混ぜる
③ レモン汁、砂糖で味を調え、ゼラチンを入れ冷蔵庫で冷やす
④ お好みのジャムやソースをかけて完成
エネルギー:213kcal

ポイント
まるで本物の豆腐のような見た目のデザート。夏バテ気味でなかなかご飯が喉を通らない、なんて方もひんやり甘いデザートなら別腹なのでは?
しかしデザートだと侮るなかれ、しっかりタンパク質補給もできるので、お子さまのおやつにもおすすめです。
お好みのジャムやフルーツとも相性抜群なので、砂糖は控えめで作るとちょうどいい甘さになります。

 

・いぶりがっこのトロたく巻き

材料(1人前)
焼き海苔    1枚
酢飯      1膳
まぐろたたき  50g
いぶりがっこ  お好みで
大葉      3枚

作り方
① 巻きすに、海苔のざらざらした面を上に乗せ、酢飯を下数センチ、上5cmほどを残し薄くのばす
② 手前1/3あたりに大葉、棒状に切ったいぶりがっこ、まぐろたたきの順に乗せる
③ 具材を押さえながら巻きすを巻いていき、最後に軽く押さえる
④ ぬらした包丁で食べやすい大きさに切り、完成
エネルギー:358kcal   食塩相当量:1.2g

ポイント
エネルギー消費の激しい夏こそ、タンパク質や糖質をしっかり摂りたいところ。
普段はのどごしのよい麺類ばかり主食の方も、さっぱり酢飯、一口サイズの食べやすい海苔巻きはいかがでしょう?
大葉の爽やかな風味と、いぶりがっこの薫香、ぱりぱりとした食感がクセになります。

 

加熱で死なない菌がある!? みんな大好きあのメニューにご注意を

冒頭でもお話ししたように、夏は細菌性食中毒が多い季節です。
細菌性食中毒とは、その名の通り最近による食中毒で、よく知られているものとして「O-157」や「黄色ブドウ球菌」などがあります。
「でも、菌って加熱すれば死ぬでしょ?」なんて軽く考えている人はいませんか?
実は熱に強く、加熱しても死なない菌があることをご存じですか?
今回は家庭でも注意したい「ウェルシュ菌」についてご紹介します。

<ウェルシュ菌>
分布:人や動物の腸管、土壌、水中など自然界に広く存在
特徴:熱に強く、酸素を嫌う嫌気性
潜伏期間:6~18時間
症状:腹痛、下痢
主な原因食品:肉類、魚介類、野菜を使用した煮込み料理

このように、ウェルシュ菌は加熱でも死なないしぶとくやっかいな菌です。
国民食とも言われるカレーは、ウェルシュ菌での食中毒が起きやすい食品のひとつです。
大鍋で大量に作り、何日かに分けて食べるご家庭も多いかと思います。
まさか、前の晩に作ったカレーをそのまま室温で放置していませんか?
食べる前に加熱すれば大丈夫、という安易な考えで食中毒の件数が増えています。

<予防策>
まず、加熱調理したものはなるべく早く食べるようにしましょう。
また、保存するときは、小分けしてから急激に冷却するのがポイントです。
先ほど例に挙げたカレーの場合も、次の日食べる場合は必ず冷蔵庫に入れ、加熱する際はしっかりとかき混ぜながら加熱をすることが重要です。
ウェルシュ菌は酸素が嫌いなので、かき混ぜながら酸素に触れさせ加熱して下さい。

 

まとめ

夏は冷蔵庫の庫内温度も上がりやすく、食品が傷みやすくなっています。
食中毒の発生件数も増える時期ですので、保存方法に気をつけましょう。
まだまだ暑さが厳しいく、熱中症にも注意が必要です。
冷たい飲み物ばかり摂らず、塩分やカリウムを摂りながら、夏バテ予防とともに、熱中症予防も心がけましょう。

 

writer:矢崎海里
大学を卒業後、大手企業の栄養管理業務を行いながら勉強をし、管理栄養士国家試験に既卒で合格。
現在は管理栄養士やフードスペシャリストなどの資格を生かし、企業で働く傍ら、Webメディアでも活動。
レシピ考案が好きで、一度作ったものは作らず、常に新しいメニューを自炊し楽しんでいる。
趣味は旅行で、20代のうちに47都道府県行くことが目標。

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