一世を風靡した「ウコンの力」ですが、口コミサイトなどを見てみると、多くの人がその効果を実感しており、効果が無かったという人の方が少数派となっていました。また、その手頃な値段も手伝って、「ウコンの力」は消費者の心をつかんでいます。
しかし、ウコンを二日酔い対策として、あるいは体にいいからと過剰に摂る場合には、注意点を意識する必要があります。本記事では、そのように危なっかしいけれど、お酒と道づれにしたくなるウコンの魅力に迫ってみたいと思います。
ウコンを知ろう
ウコンはカレー王国インドが原産で、紀元前から栽培されています。日本のカレー粉は、橙色で苦味がない秋ウコンを指します。
ウコンは約50種類あると言われています。ウコンには精油成分とポリフェノール類(クルクミン)が入っています。日本でよく使われているのは秋ウコン、春ウコンです。
ウコンが二日酔いに良いとされているのは、ウコンの中にあるこのクルクミンの働きによるものです。クルクミンがたくさん入っているのは秋ウコンで、その量は春ウコンの約10倍。逆に、精油成分は春ウコンの方が多く含まれています。
ウコンにはその他、食物繊維、鉄、カリウム、ビタミンC、カロチンなどが含まれています。特に秋ウコンは、クルクミンだけでなく鉄分も多く含んでいます。
秋ウコンを過剰に摂ると、生体が異常な反応を起こすのは、多量の鉄分が蓄積されることによるものです。
辛い二日酔いの主犯は?
いわゆる「二日酔い」の原因となっているのは、アセトアルデヒトという物質です。お酒を飲み、体内に入ったアルコールは、吸収されて血液中に入ります。このアルコールが、肝臓にあるアルコール脱水素酵素(ADH)によって分解されてできたのが、アセトアルデヒトです。
あまり飲み過ぎなかったとき、あるいは肝臓の状態がいいと、アセトアルデヒトはさらに分解され、酢酸、炭酸ガス、水という順序で無毒化され、二日酔いにはなりません。
お酒を飲み過ぎたり、疲労がたまったりして、肝臓に重い負担をかけ過ぎると、肝臓はアセトアルデヒトを分解する力を失い、アセトアルデヒトはどんどん蓄積されていきます。
このアセトアルデヒトの蓄積が、二日酔いの辛い症状、頭痛、悪心、吐き気、嘔吐などを引き起こすのです。
※お酒を飲んで顔が赤くなる人は、アルコール脱水素酵素が少ないか、活性が低い証拠です。蓄積されたアセトアルデヒトの血管拡張作用で顔が赤くなるのです。アセトアルデヒトの蓄積で顔が赤くなる人はならない人に比べて、7~10倍の確率で食道がんになりやすいと言われています。
二日酔いの救世主クルクミンの活躍
クルクミンは、アルコール脱水素酵素の活性を上げ、二日酔いの原因物質であるアセトアルデヒトの分解を促します。また、胆汁分泌を促進し、健胃効果もあり、二日酔いの不快な症状も改善してくれます。
秋ウコンを摂る時の注意点
ウコンは、ウコンサプリメントが入っている箱に書かかれている適正量で摂っている分には、問題ありません。
しかし、肝機能障害の病菌を持った人がウコンを過剰に摂り過ぎると、症状が悪化すると言われてています。また、C型肝炎をはじめ他の肝炎を罹患した人は、この病気であると判断されたときに鉄の蓄積を起こしやすいことから、鉄制限の食事指導が行われます。
重症な肝機能障害のある人は、通常量でも重篤な症状が出たという報告もあります。肝臓の病気とは言われていなくても、肝機能数値が異常値を示す人は少なくありません。このような方が、ウコンを健康のために摂ろうとするのであれば、その前に主治医に相談されることをおすすめします。
二日酔い予防には副作用がない消化力の高い酵素サプリをお薦めします
ウコンも悪くはありませんが、特に肝臓に病気がある人や、肝機能の数値があまり良くない人には酵素サプリをおすすめします。
なぜ、二日酔い対策にウコンよりも酵素サプリメントを勧めるのか?この辺りの記事も参考に読んでみてください。