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西洋薬と漢方薬の違い
さて、早速ではありますが、西洋薬と漢方薬の違いってなんでしょうか?
西洋薬では、病気の症状が出る原発因子自体を除去するために、同じ成分が含まれた薬が処方されます。一方で漢方薬は、症状が同じ場合であっても、患者のそのときの体調や体調を鑑みて、その人に合った漢方薬が処方されます。
言い換えると、西洋薬は病名を決めて薬を選び、漢方薬は患者の症状や体質などから薬を選ぶ……ということです。
西洋薬は、体が不快に感じる症状をピンポイントに抑えるので、薬の成分もその症状に合わせた効果の高いものが多いですが、漢方薬は病気に対する抵抗力を高めたり、体全体を整えたりするように働くので、多種の生薬を配合しています。
ですから、不快な症状を早い時間で治すためには西洋薬が必須になりますし、体質そのものをゆっくりとマイルドに改善していくには、漢方薬も大切になります。
それぞれのおすすめポイント
西洋薬と漢方薬にはそれぞれ、別のおすすめできる理由があります。
西洋薬は、病気の原因がすでに特定されていて、原因別の治療ができるときにとても有効です。緊急を要する手術や重症の感染症など、のんびりと治療に時間をかけられないこともあります。一刻も早い処置が望まれる症状では、西洋薬が治療に適しています。
一方、漢方薬はというと、検査をしても異常が見当たらないものの、自覚症状がある場合などに有効です。なんとなく疲れやすい、便秘気味だというような慢性の病気や生活習慣病、成人病などが該当しますね。女性に多い「不定愁訴」などにも勧められています。
また、体質の改善にも漢方薬は適しています。デメリットを挙げるのであれば、効能を感じるまでに時間がかかりがちだという点があります。ですから、じっくりと構えて治療を行うケースでは、漢方薬はおすすめということになります。
慢性的な病気の治療や体全体の体質改善、多彩な症状がある場合には、原因をひとつに特定することがベテランの医師でも難しいと言われています。そこで、漢方薬が効果を発揮するのです。
漢方薬で体のバランスを整えられる理由
そもそも漢方薬は、「体のバランスを整えることで症状を改善しよう」という考えで処方されています。
東洋医学において人の体は、さまざまな臓器や器官が密接に関連してバランスを取っていると考えられています。ですから、体のバランスが崩れると、何かしら身体的な症状が出るとされています。
心身全体の状態を総合的に捉えて、崩れてしまったバランス(心と身体の総合的なバランスですね)が原因となって起こる不調や病気を、漢方によって修正していくのですね。
例えば、冷えがあれば温める生薬を使用する、体力が低下していれば滋養強壮効果のある生薬を使用すると――いった具合に処方されます。
人にはもともと、自然治癒力があります。漢方薬は、この自然治癒力を助ける役目を果たしているのです。なんとなく体に不調を感じるときは、体内のバランスが乱れているサインです。漢方薬を上手に取り入れ、体の調子を整えてみましょう。
漢方薬の処方は、漢方に詳しい医師や薬剤師に相談のうえ、ご利用くださいね。
なお、西洋薬にせよ漢方薬にせよ、妊婦さんには主治医が処方した薬以外の服用はおすすめできません。詳しくは、「授乳中でも大丈夫!産後のツライ便秘を解消する方法」などを参考にしてみてください。