美容効果を高めるサプリメントの利用
「サプリメント大国」と言えば、やはり現在でもアメリカでしょう。日本も欧米諸国ほどではありませんが、今や健康効果や美肌効果を意識してサプリメントを摂取する人が増えています。
とはいえ、サプリメントは薬とは異なるものです。ですから、摂取量や摂取時間、食べあわせなどが明確にされていないものがほとんどです。
特に初めて飲むサプリメントの場合は、どのように摂取すればいいか迷ってしまう人も多いみたいですね。せっかくお金を払って購入するサプリメントですから、効果的に栄養を摂取したいところ。
病院で処方される薬であれば言わずもがな、医師や薬剤師からきちんと説明があります。ですが、サプリメントには具体的な指示が記載されていません。パッケージを見ても、1日の目安の量は書いてありますが、正確な量や飲む時間等は書かれていないのです。
これは、「サプリメントは食品である」という意識を持たせるためだと言われています。きちんと書いてしまうと、サプリメントを医薬品や医学部外品と同じだと誤解してしまう可能性があるため。サプリメントの形状も薬っぽいですしね。
でもやはり毎日飲むものですから、安全に使い続けたいですよね。
そこでここからは、サプリメント選びに際して何に気をつければいいかをご説明します。
気をつけたいポイントは、大きく分けて3つ!
サプリメントの摂取量
サプリメントの摂取量は、主に栄養学の基準に従って目安を表示しています。例えば、美肌効果の高いビタミンやミネラルなどは平均的な成人を基準にしていますので、飲む場合には自分の体重の割合と比較して増減させるといいですね。
妊娠中の方や授乳中の方の場合は標準量では過剰摂取となり、危険な場合もあります。なので、まずはかかりつけの医師の指示を仰ぐことが大切です。特にミネラル類はほとんどのものに過剰症がありますので、摂取量を大きく外れるような摂取はしてはいけません。
サプリメントの摂取量の目安には、2種類の基準があります。
ひとつが、生理学的摂取量。
もうひとつが、薬理学的摂取量です。
副作用はなくても、飲み合わせがある
「飲み合わせ」「食べ合わせ」といった言葉を聞いたことはありませんか?
サプリメントは「薬」ではありませんので、副作用がほとんどありません。しかし、副作用がないからと言っていろいろなサプリメントで栄養をたくさん摂ろうと考えても、そううまくはいかないのです。
複数の種類のサプリメントを一緒に飲んだからと言って、即座に危険な状態になるという悪い飲み合わせはありませんが、効果がなくなってしまう場合があります。
有名なのは、鉄分のサプリメントを牛乳で飲むと効果がないという話ですね。これは、鉄分とカルシウムの組み合わせに問題があります。カルシウムには鉄分の吸収を阻害する働きがあるため、牛乳でなくとも、カルシウムのサプリでも同じことが言えます。
同様に、鉄分と亜鉛、鉄分とマグネシウムの飲み合わせにも問題があります。葉酸と亜鉛に関しても、一緒に摂取すると効果は半減すると言われています。これらの組み合わせは、妊娠を希望するカップルや夫婦が飲んでいるケースが多いようですね。
(葉酸は妊娠希望や妊娠中の女性が摂るサプリメントとして有名ですし、亜鉛は男性機能を向上させるサプリとしても有名です)
考え方としては、サプリメントは「不足栄養分を補う補助食品以外の何物でもない」ことを理解して、しっかりとバランスの摂れた食事をするのが一番の近道なのかもしれませんね。
栄養素によって異なる飲む時間
最後に、サプリメントを摂る「時間」について。
栄養素によって、実は摂取するタイミングが異なります。
例えば、ビタミン系のサプリメントの場合は、脂溶性か水溶性かによって異なります。
ビタミンA・K・Dなどの脂溶性ビタミンの場合は、食事をしている最中や、食後に摂取することで体内に吸収されやすくなります。一方、ビタミンB・Cといった水溶性ビタミンは、1日数回に分けて毎食後に飲むといいですね。
ミネラル系の場合は、特に注意が必要です。食後にアルカリ性のカルシウムやマグネシウムを摂取すると胃酸の働きが弱まり、消化不良の原因になります。なので、飲むのは食事の前や就寝の前がおすすめですね。
マグネシウムに限って言えば、早朝や夕方にマグネシウム濃度が低下するので、午後3時頃に飲むといいでしょう。
意外と奥が深いサプリメントの摂取ですが、過去の記事「サプリメントはおかずの一部であるべき理由」でも紹介していますので、よかったら参考にしてみてください。