photo by Cake Girl by Hyeyoung Kim
一般的に新生児は便秘をすることはないと言われています。それにも関わらず、「うちの子は便秘気味」と悩むお母さんが多いです。又、母乳で育てた場合と粉ミルク(人工乳)で育てた場合とでは、便秘の様子も少し違います。まずは、新生児のお腹の中がどういうふうになっているのか調べてみました。
新生児のお腹の菌は90%が善玉菌
新生児のお腹の中はお母さんの外に出るまでは、無菌状態です。出た後はすぐに大腸菌、ビフィズス菌と細菌の種類や数が増えていき、300種類以上、100兆個ぐらいの細菌が宿るようになります。
細菌には善玉菌と悪玉菌がありますが、新生児の腸内細菌の構成は善玉菌のビフィズス菌がほとんどです。新生児のお腹の中に沢山いたビフィズス菌は年をとるごとに減っていき、逆に大腸菌やウォルシュ菌などの悪玉菌が増えていきます。
新生児の便秘の一番の原因は?
新生児はうんちを一日に何度もするのが普通です。新生児のお腹の中は善玉菌のビフィズス菌で溢れています。そのおかげで新生児は水っぽいうんちを出し、便秘しにくいと言われています。それでも、新生児が便秘になってしまうことが少なくないようです。
新生児の一番の便秘の原因は母乳(人工乳)不足です。母乳不足は水分やうんちの量を減らします。30分たっても母乳を飲み続ける場合は母乳不足を疑ってみましょう。母乳不足でもなく、体重増加も順調であって、便の量が少ない場合、吸収力が良い現象の一つなので心配はいりません。
母乳栄養の場合と粉ミルク栄養の場合、便秘に違いがある?
以前は母乳で育った乳児の方が粉ミルクで育った乳児よりも便秘しにくいと言われていました。母乳の素晴らしさは多岐に渡りますが、今回はテーマである便秘にスポットを当てて考えてみましょう。
母乳の中には沢山のオリゴ糖が含まれています。オリゴ糖はビフィズス菌などの善玉菌を増やし、便秘を予防、解消してくれます。粉ミルクで育てられた場合は大腸菌が優位になることが多く、便秘になり易いと言われます。
粉ミルクも母乳組成に随分似てきました
粉ミルクの母乳組成に近づける研究や技術が進み、粉ミルクで育った乳児のビフィズス菌の数が母乳の場合とほぼ同量になりました。それでも母乳を飲む新生児より大腸菌は多いです。ところがこの大腸菌が多いということが欠点ではなく長所になる場合があります。
大腸菌はビタミンKを作ることから、母乳を飲む新生児に多いビタミンK不足が原因でなる頭蓋内出血に非常になり難いという長所があります。それでも、母乳が優位な点があることは確かです。しかし、粉ミルクにも母乳に沢山入っているオリゴ糖を入れる、その他の改良で、大腸内のphを酸性に傾けることに成功しています。Phを酸性に傾けると、善玉菌が増え、便秘を予防、解消してくれます。
体調、あらゆる事情で母乳をあげたくてもあげられないおかあさんたちは粉ミルクで赤ちゃんを育てます。母乳が一番という世間の傾向に肩身の狭い思いをされておられるかもしれませんが、現在、日本で発売されている粉ミルクは高品質で、母乳との違いもあまりなくなりました。安心して赤ちゃんに粉ミルクを飲ませてあげてください。
お母さんができる新生児の便秘解消予防法
オムツを替える時などに、おへその周りを「の」という字を書くようにマッサージをします。「の」の最後の書き終わりがうんちの最終到着点の直腸の位置になります。
又、綿棒にオイルを少々つけて、肛門1,2センチ奥まで入れて刺激を与えるのも効果的です。上記の方法で便秘がなかなか改善されない場合は主治医に速やかに相談しましょう。
新生児の危険な便秘
生後24時間以内に胎便が全く出なかった場合、乳児の数日間にわたってうんちが出ない、お腹を痛がる、大きくなるなどの症状があれば、ヒルシュスプルング病が疑われます。生後24時間以内は病院の医師、自宅出産であれば、助産婦が気付きますが、退院してからの症状は見落としがちです。85%が4歳までに発症する幼年に多い病気です。まれな病気ではありますが、放っておくと危険な状態になったり、発育に影響が出たりします。手術が必要なことも多く、頑固な便秘が続くようなら病院に受診しましょう。
授乳中のお母さんにお薦め
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