僕がまだ高校生の頃、街中でよく知っている車種のトヨタ車を見かけたのですが、その車がやけにゴッツくて違和感があり、なぜか外車に見えたんです。そこで2度見すると、ナント左ハンドルだったのです。衝撃でしたね。あれが噂の逆輸入車なんだって。すぐ友達に教えましたよ。
ところで、マクロビオティックも逆輸入なんですね。海外で名前を変え、ゴッツくなって帰って来たマクロビオティックとは一体何でしょうか?どうして逆輸入されたのでしょうか?
逆輸入のマクロビオティックとは
元は「正食」、地味な名前でした。1950年代に食文化研究家の桜沢如一氏が「正食」を世界に広めようと欧米、インド、アフリカへ赴き、外国人でも健康や長寿をイメージできるようなネーミングにしました。それがマクロビオティックです。語源はギリシャ語からの造語で「長寿法」を意味しているんだとか。その後、名称により日本色を出して「禅、マクロビオティック」とし、東洋の健康法をイメージできるようにしました。
桜沢氏は、日本古来の食養生(食育)に東洋の知恵「易」の原理を加え、物事全てを陰陽に分けて考える「無双原理」を作り出しました。更に食養生を基本とした「正食」を確立し、海外用に「マクロビオティック」の名称で広めることを志します。その後、桜沢氏の弟子である久司道夫氏がアメリカに渡り、現地で受け入れられるように改良を重ねました。結果、ジョン・レノンなど有名人が行うまでの広がりを見せました。
アメリカでは久司氏の名前を頭に付けて「クシマクロビオティック」と命名されています。それから50年以上の年月を経て、ゴッツくなって日本へ逆輸入されます。なぜ逆輸入されこれだけブームになったのか、本当の理由はわかりませんが、僕が考えるに、久司氏の地道な努力の他、ちょうど日本ではローフードや自然食品に注目が集まった時期なので、マクロビオティックの健康法や哲学が時代に合っていたからではと思うのです。
このような訳で、日本発の健康法がゴッツくなって戻ってきました。しかも逆輸入車のような見かけ(名前)となってです。でも中身はコテコテの東洋思想ですのでご安心を!
マクロビオティックの考え方
マクロビオティックは健康的な食事法ですが、思想的なこともあり少々苦手だとか面倒だとか思われるかもしれませんが、そんなことはありません。戦前のシンプルな食事法を実践すればいいのです。玄米などの穀物を主食に、旬の野菜や海藻の入った味噌汁、それに漬物を添えたものです。
戦後、肉類や乳製品などの動物性食品を食べるようになり、生活習慣病などの病気が急増したため、食事の欧米化が病気をもたらすと考えました。そのため日本の伝統的な食事方法を理想として、ルールを構築したのがマクロビオティックの食事法です。
マクロビオティックの食べ方
マクロビオティックの基礎である食育についてご紹介します。この5つの考え方を発展させたのが現代のマクロビオティックとなっています。
一物全体
命ある食物を全部食べます。野菜の根や葉、皮をむかずに丸ごと食べ、ごはんは玄米を食べましょう。根や葉、皮には栄養素が多く含まれています。米も同様です。丸ごと食べればゴミの減量になり、皮をむかずに食べようとすれば安全のため無農薬野菜を選ぶようになるので環境対策にも繋がります。
身土不二
地元のもの、国産食品を食べましょう。住んでいる土地の食物は、その土地の気候風土に合った身体を作り、心身が健康でいられます。地元産が無ければ国産食品を食べるようにしましょう。輸送が最小限なのでエネルギーの節約になります。
陰陽調和
陰の食物と陽の食物をバランスよく食べましょう。大まかな目安は酸っぱい物、辛いものは陰性、塩辛いものや苦いものは陽性です。成分としてカリウムが多いもの(野菜、果物、植物性食品)が陰性、ナトリウムが多いもの(塩、肉、卵、魚)が陽性です。東洋独自の自然界を陰陽で見る考え方は、人間の食べ物にもあてはまると考えられていて、カリウムが少なくナトリウムが多い日本の国土は肉食をするとバランスが崩れると言われています。
食本主義
心と体の病気は食べ物から来るという考えです。「食は本なり、体は末なり、心はまたその末なり」と唱えられ、食べ物が人間の体と心の健康を作っていると言われています。
人類穀食動物論
肉食をひかえましょう。多量の肉食は、脂肪やコレステロールが多く不健康です。玄米を主食にし、肉食をする場合は少量にしてください。人間の歯の形からも、元来肉食ではなく穀物を食べるように出来ています。また、家畜の飼育によるエネルギー消費が抑えられます。
〈参考元〉
マクロビオティックとは?「陰陽調和」-マクロビオティックWeb
クシマクロビオティックとは-Kushi Institute of Japan
まとめ
マクロビオティックは、食材の選び方や調理方法が決められていていますが、その基礎となる食育の考えや理由を知ると納得させられるものが多いと思います。ただ、昔と食糧事情が違い、国産や地元の食料が手に入らなかったり、また調理にあまり時間を掛けられないので、例え賛同しても全てを取り入れるのは難しいと思います。そんな方は、出来るところから始めてみるといいと思います。
僕自身は、断食道場でマクロビオティックを体感そして習得しました。本当に目の前で、病気を治していくのを見てきたので、その凄さには、なんの疑いもないですし、自分自身が実践してその凄さを実感しています。ただ、そんなマクロビオティックも昨今は、食材に含まれる栄養不足が原因で、栄養失調になるケースもあったりすると言われています。
僕は、この素晴らしいマクロビオティックを現代にいかすには、その考えにあったサプリとの併用だと思っています。マクロビオティックの食事とその考え方にのっとったサプリメントこそが、今の時代の最高そして最強の健康と理想体型への道だと思っています。
僕が考案した「なかきれい酵素」は、そんなマクロビオティックな考え方のなかから4年の歳月をへて、試行錯誤を繰り返し、生まれてきました。なかきれい酵素、よかったらおためしください。