関東地方は観測史上初、6月中に梅雨明けをし、平年より早く暑さが猛威を振るっています。
特に7~8月は紫外線量が年間で最も多くなり、海や山などアウトドアレジャーには大敵。
皆様、紫外線対策と言えばどんなものを思い付きますか?
この時期ドラッグストアには日焼け止めやUVカットの化粧品が並びますが、今回は身体の中から紫外線対策をする方法をご紹介したいと思います!
美肌の合い言葉!ビタミンACE(エース)
「ビタミンACE(エース)」をご存じですか?
ビタミンACEとはその名の通り、ビタミンA、C、Eの総称です。
これらのビタミンはそれぞれ美肌に効果がある作用を有していますが、組み合わせることでさらに効果を発揮する、美肌には欠かせない栄養素です。
では、それぞれのビタミンの作用を見てみましょう。
ビタミンA
ビタミンAは油と相性のいい、脂溶性のビタミンです。
抗酸化作用がある栄養素で、皮膚や粘膜の健康を維持するはたらきがあります。
多く含む食品:鶏レバー、モロヘイヤ、人参、ほうれん草、かぼちゃ等
ビタミンC
ビタミンCは水溶性のビタミンです。
タンパク質の一種、コラーゲンの合成に関わるほか、抗酸化作用もあります。
メラニン色素の沈着防止に働きます。
多く含む商品:赤ピーマン、ブロッコリー、キウイフルーツ、さつまいも等
ビタミンE
ビタミンEは脂溶性ビタミンです。
強い抗酸化作用で肌を錆びさせると言われている過酸化脂質ができるのを防止するはたらきがあります。
多く含む食品:アーモンド、うなぎ、モロヘイヤ、かぼちゃ、ひまわり油等
注目!押さえておきたい機能性成分
ビタミンは紫外線予防には欠かせない栄養素ですが、その他にも押さえておきたい成分をご紹介致します。
アスタキサンチン
動植物に含まれる色素成分「カロテノイド」の一種で、サケやえび、カニの赤色の色素成分です。
非常に強い抗酸化作用があり、メラニンが作られるのを防ぐ働きがあります。
また、日焼けによる炎症を軽減する働きや、細胞の保水力や肌の皮脂量を正常に保つ効果もあり、日焼けケアに抜群の効果を発揮します。
ルテイン
アスタキサンチンと同じくカロテノイドの一種で、緑黄色野菜やゴールデンキウイなどの黄色の色素成分です。
抗酸化作用があり、紫外線から目を守る働きがあります。
n-3系脂肪酸(オメガ3)
n-3系脂肪酸とは、えごま油などに含まれる「α-リノレン酸」、まぐろやぶりに含まれる「ドコサヘキサエン酸(DHA)」、いわしやさば、さんまなど青魚に含まれる「エイコサペンタエン酸(EPA)」の総称です。
n-3系脂肪酸は血管を拡張し血流を良くする働きがあるので、肌に栄養分を運び、皮膚の細胞の新陳代謝を活発化すると言われています。
塗るだけじゃない!飲む紫外線予防
実は酵素も紫外線トラブル予防に効果を発揮します。
肌は、約28日周期で、一番外側にある古い肌細胞が、新しい肌細胞に入れ替わります。
これをターンオーバーといい、通常は紫外線を浴びることでシミの元となるメラニン色素が沈着しても、新しい肌へと入れ替えがおこなわれます。
しかし、ターンオーバーは老化とともに衰え、新しい肌に入れ替わるためにかなりの日数を要することも!
そこで酵素を飲むことで、新陳代謝を活発にし、ターンオーバーを促進します。
これによりメラニン色素をスムーズに排出し、若々しい肌を保つことができます。
美味しく食べて栄養補給!おすすめレシピ
日焼け対策に効果的な栄養素を取り入れたメニューを2つご紹介します。
夏バテ気味の時期にもしっかり食べて、栄養補給をしましょう。
一日に必要な野菜が2/3摂れる!豆腐入りトマトのドライカレー
材料(1人前)
豚ひき肉 100g
木綿豆腐 100g
オクラ 2本
玉葱 小1/2個
ズッキーニ 輪切り2個
かぼちゃ くし切り2本
トマトジュース 100ml (食塩無添加)
オリーブオイル 大さじ1
すりおろしニンニク 小さじ1/2
★カレー粉 小さじ1
★チキンコンソメ 小さじ1/2
★しょうゆ 小さじ1
★はちみつ 小さじ1
塩・胡椒 少々
炊いたご飯 160g
作り方
① オクラはサッと茹で、輪切りにする
② かぼちゃはくし切りに、ズッキーニは輪切りにし、表面に焦げ目が付くまで焼く
③ 玉葱は粗みじんにする
④ 鍋に油を熱し、にんにくを入れ香りを出す
⑤ 玉葱を入れ透き通るまで炒めたら、豚ひき肉を入れ塩胡椒をし、ほぐすように炒める
⑥ 水を切った木綿豆腐を入れ、崩したらトマトジュースを入れる
⑦ ★の調味料を入れ水分を飛ばすように煮込む
⑧ 最後にオクラを入れ軽く混ぜたら火を止め、炊いたご飯に乗せ、②の野菜をトッピングして完成
⑨ 小麦粉、卵、はちみつを入れ、混ぜ合わせる
⑩ 熱したフライパンに薄くサラダ油をひき、③を落とし両面焼いて完成
エネルギー:700kcal 食塩相当量:2.1g
ポイント
このカレーは、一日に必要な野菜350gのうち、約2/3を摂取することができます。
オクラ、トマト、ズッキーニ、かぼちゃと夏野菜もふんだんに使っていることが特徴です。
その中でもトマトは紫外線トラブルから守ってくれる「リコピン」、オクラにはビタミンCと結合することで美白効果を発揮する「クロロフィル」を豊富に含んでいます。
オクラの食感を楽しむためサッと湯がく程度にし、カレーにも混ぜる程度であまり火を通さないようにしましょう。
また、ビタミンACEのうち、ビタミンEとビタミンCを一日の1/3以上摂取することができます。
鮭のゆかり衣フリッター
材料(1人前)
鮭 1切れ
塩 少々
薄力粉 大さじ1と1/2
★天ぷら粉 50g
★牛乳 大さじ1と1/2
★マヨネーズ 大さじ1
★ゆかり 小さじ1
揚げ油 適量
レタス 40g
アーリーレッド 15g
作り方
① レタスは食べやすい大きさにちぎり、玉葱は薄くスライスし軽く水にさらす
② 鮭は軽く塩をし、一口大に切り薄力粉をまぶす
③ ★の衣の材料を混ぜ、鮭に纏わせ180度の油でカラッと揚げる
④ ③を器に盛り、周りに①の野菜を盛りつけ完成
エネルギー:459kcal 食塩相当量:0.8g
ポイント
日焼けによる炎症を軽減するアスタキサンチンを豊富に含む鮭を使用しています。
夏は食欲が落ちますが、ゆかりの香りとマヨネーズのコクがやみつきになる衣と、サラダ仕立てにすることでしっかりタンパク質を摂取することができます。
まとめ
日焼け止めは簡単に日焼けを予防できるツールですが、一度食事を見直し、肌に優しい栄養価を摂取するのも効果的です。
夏バテ気味で食欲が……、なんて方は、手軽に摂取できる果物やジュースもおすすめです。
日差しを気にせず、夏を満喫しましょう。
writer:矢崎海里
大学を卒業後、大手企業の栄養管理業務を行いながら勉強をし、管理栄養士国家試験に既卒で合格。
現在は管理栄養士やフードスペシャリストなどの資格を生かし、企業で働く傍ら、Webメディアでも活動。
レシピ考案が好きで、一度作ったものは作らず、常に新しいメニューを自炊し楽しんでいる。
趣味は旅行で、20代のうちに47都道府県行くことが目標。