地方調味料”偏愛”ライターの杉山きこりです。
厳しい残暑が続きますが、みなさん秋の始まりを楽しんでいらっしゃいますか?
これだけ暑いと体調管理が欠かせませんが、食欲は落ちる一方……。冷たい麺類ばかりを食べてしまいます。そんな中、数年前からじわじわと増え始めている「スコ系調味料」をご存知ですか?
タバスコのように辛味と酸味をプラスするのに使うのですが、あらゆる地方で「ご当地スコ」として発売されているのです。辛いもの好きにとって、こんな便利で手軽なものはありませんし、どれもが新感覚で万能調味料だなんて!これらを今逃す手はない…ということで、色々お取り寄せて試してみました。
ところでスコ系調味料って…なに?
メキシコの唐辛子と岩塩、お酢を使った伝統的なホットソース・タバスコ。最近全国でじわじわ増えているのが、このタバスコの唐辛子とお酢×ご当地の特産物を混ぜて作ったのが「スコ系調味料」。なぜ○○スコというネーミングかというと、「ス」はお酢・「コ」は唐辛子(地方によって唐辛子のことをコショウと言う)からきているとか。
レモスコやユズスコなど、全国のスーパーなどでも取り扱いがある銘柄もありますが、まだまだほんの一部。地方には全国流通せず、道の駅やお取り寄せなどでしか手に入らないものがあるので、スコ系調味料を見つけた時はぜひお試しください。
それでは一つずつご紹介しながら試していきたいと思います。
スコ系調味料の話題を牽引する、福岡発YUZUSUKO(ユズスコ)
ご存知の方も多いかもしれませんが、スコ系調味料の代表格が福岡発のユズスコ。こちらは九州の名産である「柚子胡椒」を世界中に楽しんでもらうために、福岡の老舗酒屋「高橋商店」が液体調味料として10年前に開発しました。
宮崎の名産であるゆずの皮と酢、唐辛子を混ぜ、ピリッとした辛さとゆずの香りが絶妙で、何にでもぴったり! 夏はカルパッチョ、焼き鳥やスローストビーフに……数敵かけるだけでゆずがピリリ。 私は唐揚げにかけてみましたが、手軽に大人味になり一気にハマりました。
柚子胡椒は結構粘りもあるので、つけるメニューが限られてきますが、液体にすることでこんなに使いやすく、合わせる料理の幅が広がるなんて。冬の鍋料理にも手放せませんね。
この高橋商店からは他にも、しょうがすこ、ゆずすこレッドなど姉妹商品も出されています。是非チェックしてみてくださいね。
スキッとした爽やかさ!夏にぴったりすぎる広島発「レモスコ」
広島の食品商社である「ヤマトフーズ」が開発したレモスコは、瀬戸内産の広島レモンと、海人の藻塩、青唐辛子をブレンドした、すっぱ辛い調味料。日本一の生産量を誇る広島のレモンの素晴らしさを広めるべく開発されました。
とにかくキリッとスパイシーで、ただレモンを絞るのとは訳が違います。爽やかさと旨味がぐぐっと増す感じ。私はお刺身と合わせましたが、レモンの香りが食欲をそそりました。広島名物のお好み焼きなどソース系の味の濃いものにも合うし、こちらも広島名物の牡蠣に合わせても◎。もちろん唐揚げ、焼肉、サラダ、パスタ…なんでも合わないものはないでしょう。まさに万能です。
レモスコ自体そこまで辛さはないので、さらに辛さが欲しい人はレモスコREDがありますよ。
http://www.yamato-foods.com/html/page7.html
ウスターソースのようでうま辛!こちらも福岡発ソースコ
こちらは福岡にある食品メーカー「キヨトク」が開発したもの。福岡はスコ系調味料が豊富ですね! ウスターソースをベースに、唐辛子、ハバネロ、胡椒などの香辛料を加えた調味料。お酢は入っていないのですっぱくはなく、唐辛子の辛味とソースの旨味が濃くなった感じ。
ソースものにさらにONするのが良さそうですね。お好み焼きにかけましたが、ただでさえ食欲をそそるソースですから、辛い物好きにとってはこんなに食欲が進むものはありません! ケチャップとの相性も良さそうなのでミートソースやカレーでも試してみたいです。
しょう油×バルサミコ酢が新しい! 群馬発しょうゆすこ
こちらは230年もの歴史のある醤油メーカーの「岡直三郎商店」が開発したものは、なんとしょう油meets バルサミコ酢!さらにハラペーニョを加え、コクをプラス。いや、この組み合わせ、美味しくない訳ないですよ。今までなかったなんて! 私にとってはゴールデンコンビです。
バルサミコとしょう油が入ることで和にも洋にも、どちらにも新しい風味をもたらします。今回は冷奴に合わせましたが、いつもの冷奴が洋風にアレンジされましたし、もちろんピザやパスタなどには違った印象を与えるでしょうね。これは奥が深いです…!
https://www.nihonichi-shoyu.co.jp/shop/
バジル好きにはたまらない… 長崎発バジスコ
長崎のしょう油や味噌を製造する「喜代屋」。九州を中心とした国産の採れたて新鮮なバジルと青唐辛子、黒胡椒とリンゴ酢などを使って作られたバジスコ。バジルのフレッシュさとスパイシーな香りが、かなり爽やかです。
ベランダ菜園でバジルを植えていたのですが、この酷暑で全滅してしまい…ちょうど欲していたところでした。イタリアンやタイ料理には間違いなくぴったりですね。この日はガパオ風肉味噌があったので、そうめんに乗せてみました。バジスコをふると、ふわっとバジルが香ってもうお箸が止まらなくなりました。これはこれで危険ですね…(苦笑)
http://www.misogorou.com/syouhin/bazisco/
まとめ
どれも万能すぎて秀逸でした! 辛いものが好きな方も、そうでない方も、かける量で調節できるので、幅広くお楽しみいただけると思います。いつものメニューがガラッと変わるので、毎晩、食卓にたくさん並べて、あれこれ試してみたくなりますね。お友達を呼んでバーベキューやホームパーティをする時にも、これだけあれば盛り上がりそうですよ。
今日は5種類のスコ系調味料をご紹介しましたが、まだまだいろんな種類がありますので、ぜひ地方にお出かけの際はスコ系調味料探してみてくださいね。
季節の変わり目にはしっかり食べることと眠ること。そして、酵素を手軽に採れる「なかきれい酵素」も飲んで、皆さんも体調を崩さないよう残暑を乗り切りましょう!
写真・文/杉山きこり
Writer:杉山きこり
女性誌、地方旅行ガイド本などで活動する編集ライター。仕事やプライベートで地方に行くと必ず道の駅や地元スーパーに立ち寄り、各地の思い出とともに調味料をお持ち帰り。お取り寄せもするが、できるだけ現地に出向いて偶然の出会いを楽しみたい…!そんな地方調味料の楽しみ方を、皆さんにもご紹介させていただきます。